港北区 人物風土記
公開日:2025.02.27
毎日早渕川で野鳥などの写真を撮り、インスタグラムにアップしている
鎌田 信勝さん
大曽根台在住 83歳
飛び立つ瞬間 撮りに川へ
○…鶴見川の源流を見に行った感想は、「こんなもんか…」だった。せっかくだからと撮った一枚の写真。軽い気持ちでコンテストに応募すると、優秀賞を受賞した。それが鶴見川と写真にハマる”幕明け”。52歳のことだった。きっかけを作ったのは妻。広報を手に、鶴見川を学ぶ講座を知らせてくれた。その縁で、鶴見川流域の市民団体に加入し、関連する色々な団体に顔を出し、鶴見川に関わるさまざまな活動に参加。そんな姿から「鶴見川の渡り鳥」と名付けられた。
○…大手企業のエンジニアだった。55歳の時に間近な定年をイメージし、締めくくりとして鶴見川をテーマにした詩集を自費出版。”詩心”があったため、団体の会報に持ち回りで書く原稿に詩を書いていた。関連団体からも依頼され、3年間でしたためた詩は50編に及んだ。「だからあと5編追加した。55歳の記念だから」と回顧する。
○…最近は支流の早渕川で良いポイントを見つけてじっと待つ。静止している被写体ではなく、飛び立つ瞬間が撮りたいからだ。アラスカで白クマの生態などを追い続けた写真家・星野道夫氏に惚れ込んだ。「動きのある、見ていて身震いするような写真でね。自分もそんな写真を撮りたいと。彼はアラスカ、僕は鶴見川だが」とにやり。
○…自身のインスタグラムには、これまでに1万3000枚以上の画像をアップしている。「いま元気だから言えることだけど、カメラはシャッターを押すだけで、何歳になってもできる趣味。ずっと続けたい」。丈夫な体に産んでくれた親への感謝、きっかけを作ってくれた妻への感謝、インターネットを教示してくれた娘への感謝、「イイね」を押してくれる読者への感謝を胸に、”渡り鳥”は今日も川へ。
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