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港北区 人物風土記

公開日:2025.05.15

創建700年を迎えた高田天満宮の宮司を務める
小宮 克章さん
保土ケ谷区在住 59歳

地域のために歴史を紡ぐ

 ○…700年続く高田天満宮の宮司に昨年就任。6月に先代である義理の父が亡くなり、9月に辞令が下りた。「10年以上代行していたので変わらない」と言いながら、由緒ある天満宮の新任の宮司として気合がみなぎる。保土ケ谷の所管神社と行ったり来たりと忙しい日々。祭事、祈祷が主な仕事。そのうえで校外学習の受け入れ等、近隣の小学校に協力している。巫女舞のデモンストレーションも行った。

 ○…平塚市生まれ。500年続く家柄で、父方の祖父は過去に工務店を営んでおり、父も大工だった。「自分は不器用なので、任せられないと言われて」と苦笑する。ただ、今になってわかるという。「大工は建築界の総務職。神社の神職も立場が同じかな。広くいろいろなことを知っておかないと」。祖父や父の背中を見て育った土壌が役立っていると感じている。

 ○…機械いじりが好きで学生の頃は写真部に所属。車、鉄道、戦闘機にも興味を持ち、防衛大を目指すも、「目が極端に悪く」叶わず。歴史好きなこともあり、國學院大學史学科に進む。そこで神職への道が開け、卒業後は鶴岡八幡宮に勤めた。カメラ、電車好きが高じて”もれなく”「撮り鉄」だと笑う。多忙な正月が明けると、1週間ほど羽を伸ばして一人旅をするのがルーティン。

 ○…「神社は地域の人のもの」という考えを持つ。代々継ぐというより、「お預かりしている立場かな」。自身が「婿」だから、特にそう思うとか。祈祷やお祓いを求める氏子の声を聴き、受け止め、祝詞に込める。中には話を聞くだけのこともあり、「まるで相談所のようだね」とにっこり。現在は後継となる神職を育成中だ。「歴史を紡ぐものとして、それが使命だと思う」

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