創立30年目を迎えた花形ボクシングジムの会長 花形 進さん 池辺町在住 68歳
世界目指す夢追い人
○…12月で創立30年目を迎えた池辺町の花形ボクシングジム。会長として「振り返るとあっという間」と感慨深げ。年末から年明けはビッグマッチも多く控え、選手とともに汗を流している。「勝ち上がった選手は『努力する才能』がある。その姿勢に応えてやりたい」。節目の年に盛大に花を添えるべく、日々の指導にも一層熱が入る。
〇…自身も世界王者を目指し、拳闘の道を歩んだ。プロデビューから4年間の勝率は5割ほど。プレースタイルやスタミナの課題が多く、「亀のような歩みだった」と当時を振り返る。経験を積み、10回戦以降は破竹の勢いで勝ち進み、フライ級世界王座に輝いたのはデビューから11年目、27歳の時だった。「引退も考えたけど、腐らず練習してきた。大事なのはチャンスが巡ってきたときに、それをつかむ力があるかどうか」。ボクシング人生の中で得たのは絶対あきらめないという気持ち。後年、この姿が憧れのボクサー像として映った選手も少なくない。
〇…念願のジムを創設したのは引退して9年後。「門
下生で世界王者を」という夢を叶えるため、ノウハウを選手に伝授してきた。2000年には星野敬太郎選手を世界王座に導き、国内初の師弟世界チャンプを達成。還暦を過ぎた今でも、スパーリングでは決して手を抜かない熱血ぶりだ。「口だけの指導では選手もそれなりになってしまう。やっぱり指導者も全力で動かないと」。ハードだが愛のある練習は夢のベルトをつかませるため。門下生との絆も自然と強固になっていく。
〇…最近はボクシングを始める子どもたちが増えているという。「どんなスポーツでも経験が大切。小さいうちから努力を積めば、きっとチャンピオンになれる」と若きボクサーの活躍に胸を躍らせる。今の夢は2人目の世界王者を輩出すること。世界を目指すボクサーの夢と自身の夢を胸に、選手と二人三脚で取り組んでいく。
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