首都圏の優れた企業・団体などの技術を表彰する「九都県市のきらりと光る産業技術」の受賞企業に11月9日、横浜市からは区内の協同電子エンジニアリング(株)(北澤晶彦社長・従業員数約110人)=本社・池辺町4900の1=が選ばれた。世界一の音質を目指したいと開発された「超高音質コントロールアンプ」を製品化したことが評価された。
コントロールアンプは、CDプレーヤーなどのオーディオ機器とスピーカーをつなぎ、主に音量調節などに使用される。
同製品の製作を担当した、オーディオ開発部の斉藤善和部長(64)は製品化の意義について、「一般的には音量を調節するときに音質が劣化しますが、それを最小限に抑えた」と強調した。「良い音楽を良い音で楽しんでほしい」と製品化への想いを語る。開発期間は約3年を要し、プロのデザイナーや機械設計者、ソフトウェアの専門家など社内外からのべ10人ほどが開発に携わったという。
「音質を追求していく上で、いろいろな人の協力が欠かせなかった。どんな人の力を借りたら、良い音ができるのかを常に考えていた」とチームをまとめ上げ、昨年12月に商品化にこぎつけた。昨年度、横浜市の「中小企業新技術・新製品開発促進助成金」対象企業に選ばれたことも開発を進める上で追い風になった。
価格は税別で250万円。製品化されると、業界雑誌でも話題に。現在までに10台ほど売れているといい、海外からも問い合わせがあったという。
同賞の受賞について、北澤社長(54)は「名誉なことです。素直にうれしい。今後業界の中での地位を確立していきたい」とよろこびを語っていた。
同賞は、東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県、横浜市、川崎市、千葉市、さいたま市、相模原市の9都県市がそれぞれ1社ずつ推薦した企業に贈られるもの。2010年からはじまり、今年で6回目。横浜市では、「中小企業新技術・新製品開発促進助成金」の審査で、開発段階のものを除き、採点結果の高かった企業の技術を推薦している。
♦協同電子エンジニアリング株式会社
協同電子システム(株)より会社分割し、2004年8月設立。資本金5000万円。カーオーディオやカーナビ、ETCなどの車載機器設計開発が主な事業。
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