海外の子どもたちへサッカーボールの寄付を続ける 内野 敦さん 荏田南在住 49歳
ボールでつなぐ「笑顔の輪」
○…2002年日韓ワールドカップを機に、海外の子どもにサッカーボールの寄付を続け15年目。今年はじめには家族3人でネパールを訪れ、現地の小学生らに約100個のボールを届けた。これまでブータン、カンボジアなど17カ国を訪問。「サッカーに言葉はいらない。その場ですぐに遊び始める子どもたちの姿を見るとやっぱり嬉しい」
〇…荏田南の「酒と米うちの」店主。ある日の配達中、軒先に転がるサッカーボールが目に留まった。「子どもが成長して遊ばなくなったけど、思い出もあるから捨てられなくて」。持ち主の一言に、以前ネパールで見た、丸めた古布でサッカーをする子どもの姿を思い出した。「遊び道具のない子どもにとって、使い古したボールも宝物」と寄付を決意。心も一緒に届けられるよう、持ち主にメッセージを書いてもらったボールを贈るのが内野流だ。最近は荏田高や荏田南中などの学校からも寄付されるようになり、年々人の輪の拡大を実感している。
〇…青葉区荏田町の生まれ。幼い頃から父が営む商店の買い物客と接してきたため、人見知りもなく活発な少年時代を過ごした。「人と話すのが好きで。地域の人に育てられたんです」と屈託のない笑顔を見せる。高校在学時、父の店の分店として現在の場所に店を構えた。駄菓子やおもちゃも並ぶ店は、学校帰りの子どもが集まる憩いの場として30年以上続いている。「昔の自分がそうだったように、近所の子たちの成長を見届けたい」
〇…20代の頃は山岳マラソンなどスポーツに熱中し、海外の大会に出場した経験も。その行動力は今も変わらず、仕事に寄付活動にと駆け回る。区内の情報を紹介するブログを更新するのが息抜きだ。「毎日仕事があるから、寄付で海外へ行くのが唯一の家族旅行。今では妻と娘も楽しみにしてくれています」。国内外問わず、子どもたちの笑顔のために活動を続ける。
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