都筑区 人物風土記
公開日：2023.10.19
11月14日、都筑公会堂でコンサートを主催する
末岡 聡一郎さん
東山田在住 44歳
声楽に魅了され20余年
○…今夏、行われた『中田喜直展』で「横浜市にこんなに関わりの深い作曲家だとは」と感銘を受けた。地域の人にも中田喜直の魅力を知って欲しいとの思いから同コンサートを企画。知り合いの音楽家に声をかけたところ、７人が協力してくれることに。「コロナも収まってきたので、このコンサートを外出するきっかけにして欲しい」と話す。
○…福岡県出身。大学を卒業するまで、音楽と無縁の生活を送ってきた。声楽を習い始めたのは、就職してから半年後。ストレス解消のために始めたが、学べば学ぶほど声楽の奥深さにのめり込んでいった。「本格的に声楽を学びたい」と24歳で会社を辞め、熊本県の音楽大学に編入学した。「入学直後に『ドイツ語で歌え』と言われたとき、あれは驚いた」と苦笑い。周囲との才能の差から技術が伴わず、挫折しそうになったこともあったが、その度に声楽家になる夢を支えに立ち上がってきた。
○…音大卒業後に上京。日々アルバイトをしながらを技術を磨いた。転機は、結婚式場の聖歌隊での仕事。他の音楽家との交流が生まれ、仕事が入ってくるようになった。「プロとして食べていけるようになったのは30代くらい」。現在では全国各地でコンサートを行うなど引っ張りだこ。「各地で海の幸を食べるのも楽しみ」と笑う。
○…区内では７年ほど前から、介護者や中高年に向け、声楽を通して「誤嚥性肺炎」を予防するための講座を地域ケアプラザなどで行ってきた。「声楽が健康に繋がることを皆さんに広めていきたい」と話す。また、声楽家としても「技術を磨いて、今後もステップアップしていきたい」と意気込む。夢を叶えた声楽家はこれからも、上だけを見つめる。
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