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都筑区 人物風土記

公開日:2026.11.05

デザイン書道家で、横浜銀行港北NTセンター南支店でロビー展を行う ふでむら 薫里さん 折本町在住

  • ふでむら 薫里さん (写真1)

墨と余白で語る

 ○…「『習字』ではなく手本の無い『書道』は本当に自由でアート」と声を弾ませる。漢字が持つ「デザイン」と「読み」や「意味」を溢れる想像力で混ぜ合わせ、独創的な表現で紙の上に筆を走らせる。

 ○…東京都武蔵野市の出身。6歳から始めた書道。墨をすり、筆をおろす教室内で過ごす時間が「心地良かった」。大学受験を控えた高3の夏まで続けた。大学卒業後、外資系高級車の輸入販売や商業施設などのデザイン設計をする会社に勤務。職場で目にする車や建物が持つ「人を幸せにするデザイン」に魅了され、自らも表現したい意欲が掻き立てられた。油絵を始め、キャンバスに多彩な絵の具を重ねるたび、墨の黒と紙片の白で表現する「書」の無限に広がる奥行きに気づかされた。受験を機に置いた筆を再び手にした。約10年の時が経っていた。

 ○…結婚を機に仕事を辞め、「好きなことを仕事にしたい」と都筑区への転居と機を同じくして書道アートを専業に独立した。活動を始めて間無しに、Tシャツのコンペでグランプリを受賞。看板や商品ロゴ、メディアへの作品提供など実績を重ねた。2023年には文化庁発行の書籍の表紙も依頼された。「自分の作品を見て心が動かされる人がいる」ことの驚きと喜びが作品を生み出す原動力になっている。

 ○…近年は「暮らす街の人たちに書の魅力を届けたい」と、今回のロビー展やボッシュホールでの合同展など、地元での活動にも力を入れている。自宅で過ごす息抜きの時間は、愛犬のチワワと触れ合うひととき。書道への思いを再燃させるきっかけとなった油絵は「もう描いてないですねぇ。道具もどこにあるのか…(絵具の)キャップが開かないですね、きっと」と苦笑した。

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