ナチュラル・ガーデンクラブの代表を務める 野田 千春さん 荏田東在住 56歳
地球にも心身にも優しく
○…強烈な日差しが照りつけるなか、紫陽花の剪定などの美化活動に勤しむ。汗を拭うメンバーに自作のハーブティーでおもてなし。「熱中症に気を付けてくださいね」の一言は、慈愛に満ちた口調だ。花壇の管理、美化活動を始めて17年。現在は、地域住民と力を合わせ「地球にやさしい花壇づくり」に尽力している。「皆さんに関わっていただいて維持しているコミュニティ花壇。これからも地域活性の一助を担いたい」と語る。
○…愛知県瀬戸市で生まれた。畑仕事をしていた祖父母の影響で、幼少期から野菜や花を育てることが好きだった。小学から高校まではバスケに熱中。主将を務めたこともあった。大学では音楽好きが高じてジャズ研究サークルへ。「ジャズ喫茶でアルバイトをし、レコードを借りて勉強していた」と懐かしむ。卒業後は、音楽関係の企業に勤めた。
○…転勤で新たな環境へ移り、慣れない生活に苦労する中「ハーブティーを飲んだら元気になれた」。以来、ハーブに魅了され、猛勉強。現在は園芸療法・ハーブ講師として、各地で活動を行う。
○…都筑区へ移住し、勧誘を受けて花壇の世話に参加。楽しく活動を続けていた。10年前、乳がんを患い、思うように体が動かず「心も苦しかった」という日々を過ごした。そんな状況を救ったのが、リハビリで通った遊歩道だった。「自然に元気を貰った」。コロナがまん延した5年前には「皆が苦しい状況だからこそ」と花壇の世話を続けた。その姿を見て、「道行く人が興味を持ってくれて、メンバーが増えた」とうれしそうに話す。経験を糧に「今後も地球にやさしく、道行く人が喜んでくれるような花壇を作っていきたい」と熱い眼差しを向けた。