本紙では2013年のスタートに合わせ、就任2年目を迎えた旭区の濱陽太郎区長に恒例の新春インタビューを行った。当たり前のことを着実に積み重ねながら、「ふるさと 旭」をキーワードに、旭区への愛着を区民と共有し、共にまちづくりを進めていく方針を示した。(聞き手/本紙編集長・地主豊)
――昨年の振り返りと、総括をお願いします。
「象徴的だと思ったのは、緑綬褒章ですね。旭区からは昨年秋に『笹野台昼食会』が受章したのですが、その前の春には『希望が丘松の会』が、さらに一昨年の秋にも『万騎が原おたのしみ会』と、いずれも旭区の団体が受章しています。3期連続の団体受章だったわけですが、市町村レベルでは全国的にも珍しいことです。各団体の素晴らしさが認められたということはもちろんですが、その団体を支えている民生委員や社会福祉協議会など、地域の方々の支えや理解があってこそだと思います。旭区の人間関係の豊かさが背景にあり、連続受章はそれを象徴しているように思います。地域間の信頼関係が育まれていると実感しましたね」
「現場主義」貫く
――就任当初からのキーワードの一つに「現場主義」がありましたが、昨年は地域への訪問が100回を超えたと聞きました。
「数よりも、どれだけ地域を理解し、理解してもらえるかが大切だと思います。まず現場に行くという姿勢がなければなりません。現場を知らなければ、施策も地域から離れたものになってしまう。現場を回り、皆さんの声を聞かせてもらいながら感覚を養い、いろいろな場面で発言していく。その繰り返しで、具体的な施策につなげていきたいと思います」
当たり前を着実に
――2013年に向けた取り組みについてはいかがでしょうか。
「まずは、当たり前のことを着々と積み重ねていきます。福祉や文化、防災などの事業は当たり前のこととしてしっかり取り組みます。区庁舎の窓口サービスについては、来てよかったと思って帰っていただけるような対応を、今後も徹底していきます。
文化事業については、小学生を対象にした『青少年未来発見事業』があります。2年目の今年は、市立横浜サイエンスフロンティア高校の天体望遠鏡を使い、同校生徒を講師に迎えて体験教室も行います」
身近な工夫で地域愛を
「科学好きの生徒たちが熱く語るのを見たら、参加した子どもたちにとってもキラキラとした実感のこもった学びになると思います。毎年工夫しながら継続していきたいですね」
――2013年の方針や展望をお聞かせください。
「『ふるさと 旭』をテーマに、市民の方々の暮らしが楽しくなるような工夫を考えていきたいです。43回目を迎える旭区駅伝競走大会、通称「ズーラシア駅伝」を、今年から「旭ズーラシア駅伝」に改めました。身近な工夫で、区民の皆さんに旭区をより意識してもおうというねらいです。
昨年10月には、全国の様々なキャラクターが集った『ゆるキャラまつりin彦根』に、旭区のマスコットキャラクター『あさひくん』が参加しました。全国に旭区を発信し、知ってもらう良い機会になったと思っています。
昨年末に市文化観光局が実施した、横浜市のイメージ調査も興味深かったです。インターネット調査で、横浜のイメージとして『都会的な』『おしゃれな』というキーワードが票を集めました。反対に、イメージとして弱かったのが『自然が豊か』『温かみがある』といったもの。これらは横浜のイメージとしては弱いかもしれませんが、旭区のイメージにはぴったりな言葉だと思います。横浜にはこんな魅力もあるということを、旭区から打ち出せるのではないでしょうか」
――最後に、区民にメッセージをお願いします。
「区民の皆さんからは迎え入れてくれる雰囲気を感じるので、私自身も地域に足を運ぶのが楽しくなります。職員も温かく地域に育てていただいており、ありがたく思います。こうしたことから、お互いの信頼関係が高まっていくのではないでしょうか。
旭区の地域性からすると、『ふるさと』ということは今後も大切にしていかなければなりません。昔から住んでいる方や移り住んできた方などさまざまだと思いますが、旭区で生まれ育った子どもにとっては旭区がふるさとになります。そのふるさとを、誇りをもって語れるような、そんな地域にしていきたいですね」
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