神奈川県看護師等養成実習病院の実習指導者表彰がこのほど発表され、日向台病院(市沢町)の古堅和代さん(42・旭区在住)が受賞した。15年間にわたり実習指導を担当し、学生らが学びやすい環境づくりを構築したことなどが評価された。
神奈川県看護師等養成実習病院連絡協議会と神奈川県では、1999年度から看護教育の質的向上を目的に、看護教育の発展・向上に功績のあった実習指導者を表彰している。今年度は県内で6人が受賞した。
受賞した古堅さんは「『私でいいのかな』とも思ったけど、素直にうれしい」と笑顔を見せる。同院の職員が受賞するのは、今回で2回目。
看護師養成の中で、欠かせないカリキュラムが「実習」。病院の実習指導者は通常の業務を行いながら、看護学生の実習指導を行う。同院の精神科でも年間約200人を受け入れており、臨床指導者の資格を持った看護師が指導を担当している。
古堅さんは2002年に臨床指導者の資格を取得して以来15年間、実習指導を担当。自身が看護学生時代に感じた不安を感じさせたくないと、学生が話し掛けやすい環境づくりに努めた。「看護師はいつも忙しくしていて、学生は何か聞きたくても話し掛けられないことがある。私がそうだったので、同じ思いはさせたくなくて」と話す古堅さん。
「自分の感情を言葉に」
ほかの科に比べて、よりコミュニケーション力が求められるという精神科。「最近の学生はコミュニケーションが希薄になっているように感じます」。実際に、対人関係を築くことが苦手な学生も多く、精神科の業務に戸惑ってしまうこともあるという。しかし、2週間の実習期間で患者と向き合い、変化が見られることも。古堅さんは「学生たちには、『自分の感情を言葉にして、少しずつコミュニケーションをとるように』と指導しています。最後には楽しかったと言ってくれる学生もいます」と話す。実際に、実習での経験から同院への就職を希望する学生も多く、大きなやりがいにつながっているという。
看護科長の役職もあり、人材育成や看護管理の仕事も任せられている古堅さん。「病院全体が話しやすく、より風通しのいい雰囲気にしたい。自分のできることを模索していければ」と話した。
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