旭区・瀬谷区 トップニュース文化
公開日:2023.02.09
二俣川在住安藤さん親子
二人三脚で能の道歩む
18日は大和で義経演じる
「悪逆無道のそのつもり。神明仏陀の冥感にそむき。天命に沈みし平家の一類」、自宅の稽古場にゆっくりと響く高い声――。二俣川小学校1年の安藤継之助(つぎのすけ)さん(6)が、2月18日(土)、大和市で行われる舞台に出演する。この舞台は1部で野村萬斎さんらによる狂言、2部でシテ方・味方玄(しずか)さんと子方の継之助さんが能を披露。二俣川の自宅では継之助さんと父・貴康さんが稽古に打ち込んでいる。
室町時代に成立した能は、600年を越える歴史を持つ、日本の代表的な古典芸能。主役であるシテ方の他、わきを演じるワキ方、子どもが演じる子方などの役がある。
18日の大和市文化創造拠点・シリウスで行われるのは「船弁慶-重キ前後之替」。舞台度胸もあり、声も良く通るという継之助さん。壇ノ浦の戦いで平家を滅ぼすも、兄・源頼朝から謀反人として追われる義経を演じる。静御前と亡霊の平知盛を演じるシテとの掛け合いや戦うシーンなど動きやセリフも多くある。継之助さんは初めての大役に「難しい」と照れ笑いしつつも、堂々たる声を家中に響かす。
父は”遅咲き”の役者
3歳で初舞台に立ち、人間国宝である野村万作さんとの間狂言(あいきょうげん)にも挑戦してきた継之助さん。能を始めるきっかけとなったのは父・貴康さんだ。
世襲のイメージが強い能だが、貴康さんは一般家庭に育ち、大学卒業後に観世流銕仙(てっせん)会に入門。能の世界に飛び込んだ。「大半の役者は小さい頃から稽古を始める。私ほど遅い人はいないと思う」と話す。現在は演目のあらゆるサポートをする後見役などを担いながら、自身や息子の稽古に励む。
今回の公演でも、貴康さんは継之助さんの演技を後ろから見守る。「『子が心配で見てられない』とならないよう、いつも120%の練習を行っています」。自身も、息子が子方を終える5年後までにシテ方としての親子共演を目標に、日々励んでいる。
2月4日には京都芸術劇場「春秋座」にそれぞれ子方と後見で出演。継之助さんは10日の宝生能楽堂(東京都)で行われる公演をこなし、18日の大和市での公演に臨む。いずれもチケット完売。また、貴康さんは3月10日(金)に宝生能楽堂で木曽義仲を慕い、勇ましくも苦悩する巴御前をシテ方として演じる。詳細は銕仙会HP(ホームページ)まで。
ピックアップ
意見広告・議会報告
旭区・瀬谷区 トップニュースの新着記事
コラム
求人特集
- LINE・メール版 タウンニュース読者限定
毎月計30名様に
Amazonギフトカード
プレゼント! -

あなたの街の話題のニュースや
お得な情報などを、LINEやメールで
無料でお届けします。
通知で見逃しも防げて便利です!











