よこはま動物園ズーラシア=旭区上白根町=で7月30日、同園で10年ぶりとなるオカピが誕生した。性別はメスで、一般公開や愛称の募集などは生育状況を見て実施する予定。
オカピはキリンの仲間で、コンゴ民主共和国の東部などに生息。毛皮を狙った密猟や、木材を手に入れるための森林伐採などが原因で野生下では数を減らしている。2013年には近い将来、野生での絶滅の危険性が高いとされる絶滅危惧IB類に指定された。
野生の個体は5000頭から1万頭と推定され、各国の動物園62施設では184頭を飼育している。同園では、開園2年前の1997年からオスのキィァンガとメスのレイラを飼育しており、2001年には国内初となるオカピの繁殖に成功。これまで4頭が誕生していた。
若いペアが必要
昨年からオカピの飼育を担当している藤澤加悦(かや)さんによると、その寿命は約20年。2、3歳頃に性成熟するが、年を取るごとに受胎しづらくなるため、繁殖には若いオスとメスが必要だという。
同園で飼育中のメスのララはキィァンガとレイラの孫にあたるが、繁殖相手が中々見つからなかった。しかし、20年に上野動物園からやってきたオスのバカーリとペアになり、23年に子どもを妊娠した。
妊娠期間中は、藤澤さんらスタッフも腹囲や体重測定などでララの体調管理に努め、423日の妊娠を経て出産した。
藤澤さんは「この誕生をきっかけに、オカピという動物について多くの人に知ってもらいたい」と話し、今後の繁殖にも期待を寄せた。同園によると、赤ん坊のお披露目日や、愛称の募集時期などは未定だという。
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