助産師として数年間病院に勤務した後、育児に専念するために退職した。3年ほど前、子どもの中学入学を機に職場復帰した。ブランクは14年半。「お産の現場に戻りたい」という思いで、現在は同病院の陣痛室と分娩室を担当している。
「若い時はお産に苦しんでいる人に教科書どおりに厳しい言葉を掛けたこともありました」と振り返る。「自分も出産を経験して、今は妊婦さんの大変な状況や、その気持ちもわかる。ゆっくりゆっくり、妊婦さんが心を開いてくれるよう接しています」という。
助産師として現場に立つ中で、「上手に産めなかった」と話す母親に出会うことがあるという。「イメージ通りのお産ができず、敗北感を感じてしまう人がいる。でもお産は一生に1回か2回くらいしか経験しない。『頑張って自分が産んだんだ』と最後に思ってもらえるよう、うまく声を掛けながらお産のサポートをしていきたい」と話す。
分娩室では医師と連携して赤ちゃんの健康状態を保ちながら分娩の介助をしていく。一つの生命が誕生する瞬間。それは「ものすごい責任を感じる」緊張の時間だというが、「赤ちゃんが生まれて、第一呼吸がスムーズにいったとき、喜びを感じる」と微笑む。
「元気な赤ちゃんを抱いて退院してもらうことが一番の目標。産後ケアも充実しているので、その活動も積極的にしていきたい」と話した。
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