10年以上勤めた総合病院を、体調を崩して退職。1年のブランクの後、「看護の仕事に戻りたい」と、同病院に再就職した。「前職が激務だったので、病院に戻ることにためらいもあった」と言うが、看護職への情熱が後押しした。今は療養病棟で入院生活を送る患者と日々接している。
看護師を意識したのは小学生の頃。病院で看護師の優しさに触れ、憧れを抱いたという。その後進路を決める時「手に職をつけたい、人間相手の仕事をしたい」と、看護師の道を選んだ。働き始めてから「人間相手の仕事がどんなに難しいか実感した」というが、「患者様からもらえるものが大きい」と生き生きと語る。患者と接する中で、看護の仕事に対する気付きや、暖かい気持ちをたくさんもらっているのだと、患者とのエピソードが尽きない。「今まで接してきた患者様の中で、もらったことを返せなかった人もいる。それをこれから会う患者様に返すことが、その人への恩返し」。
「自分も入院したことがあるし、母親の立場も、嫁の立場も経験している。挫折もして、人生の機微もわかるようになった。そうした経験が、患者様の一部分だけではなく家族背景なども含めて見ることができるようになった」と話す。「『看』の字には『手』という字が入っている。触れ合うことが大事。患者様やご家族に寄り添って、少しでも楽になれるようお手伝いしていきたい」。
瀬谷区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|