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市産後ケア事業から1年(上) 167人利用 不安軽減に

社会

掲載号:2014年11月13日号

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 横浜市が昨年10月に開始した「産後母子ケアモデル事業」。産後の母親の育児不安を軽減する目的で、地域の助産院が委託先となり母子をサポートする。国の事業化に先駆けた、神奈川県内初の取り組みと謳われ1年が経過。現状と課題を取材した。

 同事業の対象は、ホルモンバランスの影響などで心身ともに不安定になりやすい産後4カ月までの母親。申請を受けた区の助産師や保健師が訪問面談し、支援が必要となれば委託先の助産院につなぐ。

 自己負担1割で、助産院に7日間まで宿泊できる「ショートステイ」や日帰りの「デイケア」を利用できるのがメリットの一つだ。心身が休まる環境で、専門性の高い助産師が直接指導。育児不安を早期に解消し、不安やストレスから起こる児童虐待を防止する役割が期待されている。市こども青少年局こども家庭課によると、委託先である市内8カ所の助産院で、昨年10月から今年8月までに167人の利用があったという。

「育児に自信持てた」

 同局が未就学児を持つ約3万世帯から得たアンケート(2013年度)では、74%が「第一子を持つ前に赤ちゃんの世話をしたことがない」と回答した。

 「今まで赤ちゃんに関わったことがなく不安だった」と話すのは、3月に初産を経験した28歳の女性。共働きの両親を頼ることができず、赤ちゃんの体重も減り続けた。「パニックで毎日泣いていた」と当時を振り返る。その後、保健師と面談。翌日に7日間のショートステイが決まった。「泣き止まない時の対処法、授乳方法など困った時にリアルタイムで指導してもらえ助かった」と話す。育児への自信もつき、不安で泣くことはなくなったという。

 同課によると、市内の年間出生数は3万1000人前後。12年度の調査ではその3人に1人が、35歳以上の高齢出産だった。「床上げ3週間といわれるくらい産後のサポートは必要。ただ現在は高齢出産など、出産の多様化もあり実親らの支援を受けにくい状況になっている」と担当者は話す。夫婦共働き、実家が遠い、実親が高齢または祖父母の介護中――援助が受けられない環境は様々だ。市内の助産院院長も「子育ては思い通りにいかないもの。心身ともに不安になりやすい時期はつまずいた時に手助けする場所が必要」と支援の重要性を訴えた。

 一方、同事業は全ての母親に開かれているわけではなく、申請が下りないケースもある。次回は課題と今後について探る。

―つづく

田近淳 司法書士事務所

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