いま話題の小型無人飛行機・ドローンの操作や空撮技術を競う「UAV(マルチコプター)競技会」が6月4日、宮城県仙台市で開かれ、横浜市在住の依田健一さん(52)がリーダーを務めた「チームYODA」が優勝した。
注目集めた全国大会
ドローンは、空を飛ぶ鳥のような視点から空撮できる無人小型飛行機。建設や災害の現場で活用されているほか、数万円で購入できる機体もあり、一般市民の間で急速に広がっている。一方、犯罪やいたずらに悪用されるケースもあり、規制の必要性などが取り沙汰されている。大会は建設技術展「EE東北'15」の一環として行われ、国土交通省・東北地方整備局などが実行委員に名を連ねた。今まで企業主催の大会はあったが、全国大会は初という。
「総合技術部門」にエントリーした「チームYODA」はリーダーの依田さんを中心に、パイロットやカメラ係など6人編成。競技は、会場に設置された橋の模型をドローンで撮影し、大きさやひび割れの深さなどを分析してプレゼンするという形で行われた。大会には測量を手掛ける会社など5チームが飛行時間や分析の正確性を競った。
依田さんは小学生の頃からラジコンが趣味。そのラジコンが今年からは計測作業をする際の仕事のパートナーになった。この機会に自分の実力を試そうと、同大会に挑戦。自身はまとめ役に徹し、10年来の知人である吉田直巳さん(59/座間市在住)にパイロットを依頼した。
本番に向け、「メンバーと練習を繰り返してきた」という吉田さん。当日は高い技術を駆使して、正確に測量できる撮影地点まで機体を飛ばした。時には、飛行範囲を制限するネットに触れるほど「ギリギリ」を攻め、優勝に導いた。
「全員がベストを尽くした結果。まとまりが素晴らしかったから1位になれた」と吉田さん。依田さんは「出るからには優勝したかったので嬉しい」と語った。吉田さんに対しては「大勢の観客が見守る中でも、いつもの実力を発揮してくれました」とパイロットを務めた吉田さんを称え、喜びを分かち合っていた。
「魅力、知って」
吉田さんは、座間市内でホビーショップを営み、ラジコン販売や操作指導をしている。約4年前から注目していたドローン。その魅力について「大空を飛ぶ鳥と同じ景色を、誰でも見ることができる」と説明する。「扱いやすい分、安全な操縦や知識を身に付ける講習が必要。その上で、多くの人にドローンの有用性を知ってほしい」と話した。
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