横浜F・マリノスは12月7日、明治安田生命J1リーグ第34節(日産スタジアム)で2位・FC東京と対戦。首位で迎えた最終節を3-0の勝利で飾り、15年ぶり4回目のリーグ優勝を達成した。
「この街にシャーレを、この街に頂点を」。Jリーグのリーグ戦で、史上最多となる6万3854人の観客が訪れたスタジアムに、15年ぶりの優勝を願うサポーターたちの声援が響き渡った。
負けても優勝の可能性が残されるなか、攻撃的なスタイルで試合を進め、前半で2点のリードを奪ったマリノス。後半は退場者を出すも、32分に旭区出身のMF遠藤渓太選手がゴールを決め勝利を決定づけた。試合後、主将のMF喜田拓也選手は「横浜にシャーレを取り戻しました。いつもチームを支えてくれたファンを日本一のサポーターにできて幸せです」と目頭を押さえた。
最終成績は22勝4分け8敗の勝ち点70。第23節終了時で首位と勝ち点9差の5位だったが、そこから10勝1分けと勝ち点を積み上げ優勝まで駆け抜けた。FWマルコス・ジュニオール選手と共に得点王(15点)に輝いたFW仲川輝人選手はリーグの年間MVPとベスト11にも選出。また、今節の勝利でクラブはJ1通算450勝(歴代2位)を達成した。
栗原選手が引退
この試合を最後に、瀬谷区出身のDF栗原勇蔵選手(36)が引退した。栗原選手は原小学校と原中学校の出身で、マリノスの育成組織を経てトップチームに昇格。18年間にわたりマリノス一筋を貫いた。これまでに2003年と04年のJリーグチャンピオンや、天皇杯全日本サッカー選手権大会の制覇(13年)などに貢献。日本代表としても国際Aマッチ20試合に出場し、3得点を挙げるなど活躍した。
「スピードがあって身体能力も高く、負けん気が強い選手でした」と話すのは、栗原選手が小学校1年から6年まで所属していた原FCの代表兼監督の石井和則さん。当時はDFではなくFWとして活躍していたそうだ。印象深い思い出が、チームを辞めるか迷っている仲間について、メンバーを代表し「チームを辞めないよう何とかして欲しい」と直談判してきたこと。「口数が多いタイプではなかったから、こんな一面もあったんだと驚きました。親分肌で優しい子でしたね」と懐かしそうに振り返る。
原FC卒団後も交流は続いており、引退報告も本人から受けていたという。「今後は、これまでの経験を生かしてマリノスや日本サッカー界に貢献して欲しい。それが、原FCの子どもたちの励みにもなると思います」と教え子の第二の人生にエールを送る。
この日の試合終了後には、引退セレモニーが開かれた。栗原選手は「原FCで背番号4番をもらい、そこからサッカー人生が始まりました。今日この背番号4番を脱ぎたいと思います」と挨拶。また、チームメイトやスタッフ、家族などへの感謝の気持ちを述べるとともに、「サポーターの方々には感謝という言葉を教えてもらいました。いい時も悪い時も誰より大きな声で応援してくれたこと、一生忘れません」と呼びかけた。
栗原選手は今後、スタッフとしてチームに残る見通し。
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