市内河川の生物調査結果が4月28日に発表され、水質向上に伴い確認数が増加していることが分かった。その一方で、出現する外来種も年々増え続けている。
横浜市は市内河川のうち6水系(鶴見川・帷子川・大岡川・境川・宮川・侍従川)について、1973年から約3年に一度の頻度で水生生物の生息状況や水質を調べている。15回目となる今回の調査対象は41地点で、冬季(2018年12月〜19年2月)と夏季(19年8月〜10月)に分けて行われた。
発表によると、今回の調査では魚類・底生動物・水草・付着藻類で合計510種が見つかり、前回(14年〜15年)から71種増えた。絶滅の恐れがあるとして、環境省レッドリストなどに載っているのは38種。そのなかにはアブラハヤやハグロトンボなど個体数が大きく回復した種もあったという。また、生物指標を用いた水質調査では40地点が「きれい」以上の評価だった。
下水道の整備などにより水質改善した90年代以降、外来種の数も増え続けている。今回の調査では、国内の他地域から持ち込まれたものも含めて52種(前回比8種増)が出現し、特に魚類は確認種のうち約3割を占めたという。市では、市内の生態系を保つために、引き続き外来種の動向を監視する必要があるとしている。
区内の境川水系
瀬谷区内の境川水系は、目黒橋近くで調査が実施された。確認された魚類は純淡水魚のオイカワ、国内外来種であるカワヨシノボリなど10種。そのほか、底生動物45種、水草1種、抽水植物2種、付着藻類40種だった。水質については前回調査と同様に、冬季が「大変きれい」、夏季が「きれい」。
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