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公開日:2022.04.21
市営楽老ハイツにAED
地元の要望受け市が設置
市営楽老ハイツ(二ツ橋町)内の2カ所の集会所に3月、救命活動に利用されるAED(自動体外式除細動器)が設置された。市営住宅に暮らす人の高齢化が進むなか、地元自治会からの要望などにより実現。横浜市が市営住宅にAEDを設けるのは初になる。
AEDは、心臓筋肉の不規則な震えによって血液を正常に送り出せなくなる「心室細動」を、電気ショックで取りのぞく医療機器。一般の人でも除細動が行える仕組みになっており、多くの人が集まる施設や店舗などで導入が進んでいる。
市営楽老ハイツには楽老ハイツ自治会(飯田耕治郎会長)と二ツ橋楽老会(坂井登会長)があり、総住戸数は508戸。AEDはハイツ敷地内にある2カ所の集会所の入口近くにそれぞれ設けられた。市営住宅課によると、住民らが自主的にAEDを整備した事例はあるものの、市として設置するのは初の試みになるという。
住民の「安心」に
楽老ハイツ自治会は2012年から、AED設置を市に要望してきた。会員の高齢化が進み、老人会が集会所を利用することもあり、「万が一に備えて導入したかった」と飯田会長は説明する。
設置が実現したことについては「とてもありがたい。(住民の)安心感につながる」と喜ぶ。今後は消防署の協力を受けながら、役員などを対象として操作方法を学ぶ講習会を開く考えだ。
市内には281の市営住宅があり、総戸数は約3万1000戸(21年3月)。入居者の半数を高齢者が占める。同課は今後の設置計画について、試験的に導入した楽老ハイツでの運用状況などを踏まえながら、「全面的に展開できるか検討したい」としている。
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