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公開日:2023.03.02
上瀬谷小児童
海軍道路の桜で接ぎ木
記憶継承へ 市が企画
上瀬谷小学校の児童が2月21日、海軍道路などの桜を活用して若木を育てる接ぎ木を体験した。名所として知られる海軍道路の桜並木の記憶を次世代に継承していこうと、横浜市が実施したイベント。子どもたちは樹木医の指導を受けながら、作業に取り組んだ。
市は海軍道路の桜の老木化が年々進んでいることから、旧上瀬谷通信施設で2027年に開催予定の国際園芸博覧会や跡地の街づくりをきっかけに、「新たな桜の名所づくりに向けた基本計画」を昨年10月に策定した。計画では街路樹に適した品種への植え替えや、跡地の公園に並木道や広場を設けることが打ち出されている。また、記憶の継承として接ぎ木による若木の育成、撤去した樹木の活用が盛り込まれているほか、教育機関との連携などによるコミュニティ形成も目指す。
穂木に2種類
接ぎ木は枝や芽を切り取り、他の木の幹などとつなぎ合わせる技術。増やしたい品種の枝を「穂木」、土台となるものを「台木」と呼ぶ。
今回の穂木は海軍道路の桜と、日米友好を象徴するシドモア桜。この品種は、1912年に日本から米国に贈られたワシントン・ポトマック河畔の桜並木の立役者として知られるエリザ・R・シドモアさんが由来。米国から里帰りした桜は横浜山手外国人墓地に植樹され、これを接ぎ木して成長したものがシドモア桜と呼ばれている。台木にはオオシマザクラが用いられた。
この日は植木八千代区長などが見守るなか、5年生およそ70人が、樹木医やシドモア桜の会横浜の会員らの指導のもと作業。穂木と台木が上手く接合するには、形成層と呼ばれる面をきれいにカットしたうえで密着させる必要があるため、子どもたちはカッターを用いながら慎重に枝に切り込みを入れていった。
初めて接ぎ木したという木村悠杏(ゆあ)さんは「挿し込む所を切る時の力加減が難しかったけれど、貴重な体験ができて良かったです」と楽しんだ様子。毎年春に海軍道路を観に行くそうで、「今日の桜が大きくなって、国際園芸博覧会の時に咲いていたら嬉しい」と笑顔で話した。接ぎ木によって出来上がった苗木は学校で保管し、子どもたちが成長を見守る。
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