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瀬谷区 トップニュース教育

公開日:2023.03.16

瀬谷西高校
45年の歴史に幕
生徒や関係者が完校式典

  • 学校の歩みを伝える映像を流した(写真上)。生徒代表で挨拶した古賀さん

  • SDGsプロジェクトの感謝を花束で伝えた

 今年4月に瀬谷高校と再編・統合される瀬谷西高校の完校記念式典が3月7日に開催。教育関係者や、生徒たちの探求学習プロジェクトに協力した企業・団体の代表者などが見守るなか、創立45年の歴史に幕を下ろした。

 完校記念誌によると、同校は1978年に県立商工高校旧校舎(市内南区)で開校した。当時の瀬谷区には中学校が4校あったものの、県立高校は瀬谷高校(74年開校)のみで、「もう一つ県立高校を作って欲しい」という地域住民の要望を受けて誘致委員会が発足。3万3000もの署名が集まったことが、誕生の後押しとなったという。80年には現在の場所に校舎が完成、移転した。

 再編・統合は2018年度に決定。統合後は瀬谷高の校舎と敷地が使われる。瀬谷西は21年度の入学生から募集を停止しており、22年度は3年のみ在籍していた。新しい学校の校名は「横浜瀬谷高校」。

 瀬谷西は地域に恩返しをしようと21年度から、SDGs(持続可能な開発目標)に関わる学習プロジェクトをスタート。生徒たちは資源循環や食品ロス、瀬谷活性化といった16テーマの学習を進めたほか、学年全体の取り組みとして海軍道路などを花で彩る「フラワーロードプロジェクト」も行った。

「夢と希望の実現を」

 卒業式と同時開催された完校記念式典。冒頭では生徒たちがSDGsプロジェクトで関わりのあった企業や団体の関係者に花束を手渡した。学校の歴史や文化祭のパンフレット、PTA会報誌などを振り返る映像も上映され、集まった人たちは興味深そうに見入っていた。

 小林幸宏校長は「45年の歴史に幕を閉じることは残念ではありますが、横浜瀬谷高校でシチズンシップ教育が行われるなど本校のレガシーは引き継がれていきます」などと挨拶。生徒会長の古賀健太さんは「この3年間は瀬谷西高校が多くの方々に愛されていることを実感できました」と話すとともに、「これからも(校訓の)夢と希望の実現を人生の目標として掲げていきたい」と抱負を語った。

 SDGsプロジェクトで商店街の活性化を学んだという小川澪さんは「学習を通じて、商店街の色々な所に目を向けられるようになりました」とコメント。長守憂さんは「放課後にみんなでおしゃべりしたり、動画を撮影したり、そうした時間がとても楽しかったです」と学校生活の思い出を笑顔で振り返った。

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