区内橋戸在住の山口さやかさん(45歳)がこのほど、韓国で親しまれている食育絵本の日本語版「まめさん こめさん おふろのひ!」(発行/(株)岩崎書店)で翻訳家デビューを果たした。山口さんは「リズム良く楽しめるように翻訳しました。声に出して読んでもらえれば」と呼びかけている。
読み聞かせ意識し、リズム良く
「まめさん こめさん おふろのひ!」(文/キム・ナンジさん、絵/チェ・ナミさん、訳/山口さん、古川綾子さん)はそら豆やそばの実、白米、小豆といった「まめさん」「こめさん」たちが主役。銭湯で湯船につかり、水風呂や蒸し風呂を楽しむ様子が描かれている。韓国で人気の作品で、山口さんと韓国文学の翻訳で活躍する古川さんが共訳した。対象年齢は0〜4歳。
山口さんにとって絵本の翻訳は初。楽しく読み聞かせできるようにと、何度も朗読してリズム感を出すことにこだわった。「きびきび きびのみさんは ぐらぐら おふろに とびこみます。びゅん、びゅびゅん!」「きれいずきの あずきちゃんたちは きゅっきゅっ、 きゅっきゅっ あー すっきり。」などと韻も踏み、「オノマトペも楽しんでください」と話す。
A4変型サイズで28頁。税込1540円。同書店のサイトなどで購入できるほか、区内書店でも一部取り扱いあり。11月には都内の書店で出版イベントが行われ、多くの来場があった。山口さんは「絵本を読んで、子どもたちが雑穀米を食べたくなったり、お風呂を楽しめるようになれば嬉しい」と期待する。
アーティストきっかけに
山口さんは三重県出身で、昨年から区内で暮らす。大学は英文学科で言語への関心が強く、学生時代の旅行をきっかけに韓国語を趣味として学ぶようになったという。社会人として働き、更に傾倒する機会になったのは韓国の音楽デュオ「モドゥン」との出会い。メンバーとSNSなどで情報交換したり、オススメの本を読むことなどを通じて磨きをかけ、韓国語能力試験でもランクアップを重ねた。
翻訳家を目指したのは2015年頃。翌年からは翻訳コンクールなどに応募を続けるとともに、専門のスタディグループで学びを深める。22年には韓国文学翻訳新人賞を受賞した。
現在は翻訳家として活動しているほか、韓国書籍の専門店舗「CHEKCCORI」(チェッコリ/東京都)の土曜日店長を務める。今後は「絵本の翻訳もとても楽しかった。また、文学作品の翻訳の仕事も手がけたい」と意気込む。
読者プレゼント
抽選で読者3人に「まめさん こめさん おふろのひ!」とオリジナルシールをセットでプレゼント。希望者は住所、氏名、電話番号を明記し、〒244―0803横浜市戸塚区平戸町259(株)タウンニュース「絵本プレゼント係」まで。1月20日(土)必着。当選発表は発送をもってかえる。
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