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瀬谷区 社会

公開日:2024.02.01

瀬谷消防署消火小隊
安否不明住居を捜索
能登半島被災地で活動

  • 作業を進める神奈川大隊の隊員ら※提供写真

  • 現地で活動した消火小隊のメンバー

 石川県で元日に発生した能登半島地震の支援のため、神奈川県大隊の第二次派遣として瀬谷区から現地へ向かった消火小隊が1月17日に帰還した。

 小隊を率いたのは中瀬谷消防出張所第二係の関口正吾隊長。12日に隊員4人とともに出発し、厚木市の消防学校で大隊に合流。78隊280人が13日の昼前に現地に到着し、拠点となる柳田植物公園で初動対応や受け入れ態勢を整えていた第一次派遣隊から業務を引き継いだ。

 「活動のために周辺地域の地図を渡されたものの、道路のアスファルトはめくれあがり、亀裂が入ってまともな道が少なかったです」と関口隊長。隊の活動は、通れる道を探すことから始まった。滞在中は大きな地震が発生しなかったものの、「水気を帯びた雪の影響で濡れたアスファルトが凍結するなど、順調ではありませんでした」と振り返る。

 凍結防止剤を取りに5分で行ける道が寸断されていたため、40分かけて迂回路を探すなど難航。また、現地機材も故障していたため、500kgの防止剤が入った袋を他隊と協力しながら運び、車に詰め込んだ。

能登町で活動

 神奈川大隊は輪島市町野町や同市の火災現場、能登町などで救助活動を実施。関口隊長の小隊は、発災後に安否不明になっている能登町の91世帯の確認が指示された。車で現地を回ったが「歴史がある建物ほど損壊が激しく、中には潰れている家屋もあった」と様子を語る。新しい建物は外観こそ損壊が少ないものの、屋内は家具などが倒れて悲惨な状況になっていた。

 現地の人々はライフラインが破壊されたなかで、潰れた家から離れて別の場所で生活していたという。小隊は4日間の活動終了までに30世帯を捜索し、救助者がいないことを確認。第三次派遣に業務を引き継ぎ、帰還した。

引き続き応援を

 1月26日現在、神奈川県からは第七次派遣隊が現地で活動している。業務の適正化を図るために人数は減ったものの、瀬谷消防署の担当者は「まだまだ先の見えない戦い。今後も必要な限り支援をしていきたい」と話した。

 関口隊長は「まだ自分の力が必要とされたら、再び現地へ行きます」と決意を述べた。

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