戸塚区商店街連合会会長を務める 三枝木 鉄朗さん 平戸町在住 64歳
商店街の新しいモデルを
○…「父親譲りで、頼まれれば何でも引き受けちゃうんだよね」と照れ臭そう。孫を膝に乗せてあやしながら、地元を見つめる目は穏やかながら情熱も秘める。周りの推薦を受けた戸塚区商店街連合会会長の座も、就いたからには商店街を一人でも多くの人に知ってもらおうと新しい仕掛けを考える日々だ。「『(会長を)やるなら応援するよ』と言ってくれた人たちの気持ちにこたえていきたい」
○…学業を終えたあと、知人を頼って名古屋に行き、住み込みで商売を2年間教わった。その後22歳で、実家の酒店を継ぐことに。当時、父親には地域のさまざまな肩書きがあったため、事業は主導となって進めた。景気が良かったこともあり、一日中配達に回るような日も。積んでいた酒瓶の重さでトラックが坂を上がれなくなったこともあったという。仕事に慣れてきたころには、いろいろな商売に挑戦。「だいぶ好き勝手やらせてもらったかな」と振り返る。酒屋・たばこ屋・コンビニ・平戸ショッピングセンターでの飲食店とさまざまな業態を経験した。「自分で何でもやっていたから(ものごとや人を)引っ張っていく力はついたかも」
○…子どもが手を離れ、遠くに住み始めると、やはり淋しいそう。孫と遊ぶ姿は、パワフルな会長としての姿とは違い、ごく普通の”いいおじいちゃん”だ。「周りからも(孫ができて)丸くなったねと言われる」と照れる。趣味は釣りとゴルフ。磯釣りが好きで、石鯛を追いかけて遠方まで行ったことも。
○…「商店街って何なんだろう」。最近心の中にある問いだ。アーケードがあり、店が所せましと並ぶ商店街の一般的なイメージ。しかし戸塚には商業ビルの商店会や、区をまたいで活動する商店会もある。「戸塚らしい、商店街っぽくない商店街が、これから小売店のあり方のモデルにもなるんじゃないか」。家族や仲間、地元とのつながりを大切に、未来に皆と歩んでゆく。
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4月18日