9月26日(土)、さくらプラザホールで開催する「戸塚寄席」に出演する 桂 伸しんさん(本名:相澤 伸さん) 柏尾町出身 41歳
明るい笑いをライブで
○…会社員から一転、36歳で落語家見習いに。桂伸治一門に入り、昨年2月に落語芸術家協会・二ツ目に昇進した。9月26日、生まれ育った戸塚での御披露目会として高座に立つ。「戸塚出身じゃなくて柏尾町出身。正月で誰もいないダイエーの駐車場で父親と凧揚げしたな」と、故郷の思い出を快活に語る。
○…中高時代からハガキ職人をするほどラジオに傾倒。「声だけで話を補完する」面白さから、落語にもはまっていった。舞岡高校を卒業後、専門学校、大学で電子工学を学び、10年ほど府中市の工場で人工衛星に搭載する通信機器を作っていた。仕事後、新宿で初めて見た「生の落語」に感動。「人工衛星は飛んだら二度と見られない。本当に役に立っているのか」そんな思いがくすぶり転職を考えた時「人生一度きりだしやってみよう」。きっぱり仕事を辞め落語界の門を叩いた。
○…5歳から18歳まで過ごした柏陽台団地の暮らしは、棟対抗でサッカー大会ができたほど子どもがたくさんいた。「落語に出てくる長屋みたいで、雑多な感じがよかった」。古典落語を中心に「『まんじゅうこわい』みたいに色んな人がわちゃわちゃ出てくる明るい噺が好きですね。まさに団地」。はたまた、得意とする『茄子娘』は戸塚の寺が舞台。不思議で切ない噺だがクスリと笑えるオチがつく。
○…「35歳超えて弟子にとってくれる人などいない」。分け隔てなく優しい師匠は一番尊敬している。本名の「伸」がつく名前にも縁を感じた。真打に昇進する頃には50歳。「人前でやるのは最高の稽古」。だがコロナ禍で仕事は減り、戸塚寄席は貴重な一席だ。「お客さんにはライブで見てほしいですね。師匠のように明るい笑いで、人の笑顔が見られたら」
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4月18日