スペインの世界遺産「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」。キリスト教の十二使徒のひとり、聖ヤコブが眠る大聖堂で、年間34万人もの巡礼者が訪れている。その巡礼の旅をサポートするNPO法人の代表理事が、戸塚区に住んでいるという。話を聞いた。
アジアで初めて誕生した友の会
矢部町に住む金塚多佳子さん(本紙1月21日号人物風土記で紹介)が代表理事を務める「NPO法人日本カミーノ・デ・サンティアゴ友の会」。友の会は世界中に300カ所以上あるが、日本におけるサンティアゴ巡礼路の情報を提供するセンターとして2008年にアジアで初めて誕生した。
サンティアゴ巡礼の旅の情報を提供すると共に、体験者の横のつながりを広げること、及び日本から提案できるカミーノに関わる活動を模索し実行している。具体的な活動内容は、年に2回、東京と関西で巡礼説明会を開くほか、ワンコイン・チャルラというイベントを実施している。チャルラ(charla)はスペイン語でおしゃべりや講演会を意味し、説明会より気軽に参加できる。時間は約30分、質疑応答の時間は設けていない。
そのほか、巡礼を終えた人の報告を聞く「報告会」や、相談に応じる「相談デスク」も設置。金塚さんは「日本ではまだ広く知られていないサンティアゴ巡礼。多くの人に経験してほしい」と話す。
「巡礼証明書は100キロ以上歩く必要あり」
聖ヤコブはスペイン語で「サンティアゴ」。その聖ヤコブが眠る大聖堂に至る道は幾筋もある。「巡礼の仕方は人それぞれですが、サンティアゴの大聖堂が巡礼証明書を発行する対象は徒歩、自転車、騎馬、車椅子。徒歩が一番多く、自転車や少数ながら車いすや中世のように馬やロバを使う人も見られます」という。
徒歩の場合は100キロ以上を歩く必要がある。「日本人では年間1500人ほどが証明書を受け取っていますが、短期間、少しだけ歩く人も大勢います」と金塚さん。「旅はその人次第。ぜひ貴重な巡礼の旅を味わってほしい。友の会ではあくまでサポートに徹しています」と話す。
問い合わせは日本カミーノ・デ・サンティアゴ友の会(【URL】https://camino-de-santiago.jp/contact)へ。
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