西横浜国際総合病院
下飯田駅前に2院、開院へ
5月、整形外科クリニックと在宅クリニック

　戸塚区汲沢町にある西横浜国際総合病院から５月、市営地下鉄下飯田駅前のゆめが丘クリニックモールで「にしよこ整形外科クリニック」「にしよこ在宅クリニック」の２院が誕生する。同病院の「患者さんと一緒にあゆむ医療」を体現する新規クリニックとなる両院の院長二人に、地域医療への思いを取材した。

自立した生活を

　「にしよこ整形外科クリニック」の院長を務めるのは、人工関節手術などを専門とする南谷健院長。外傷、関節症、リウマチなど幅広い整形外科疾患に対応する。

　特徴としては「診断から治療、リハビリまで一貫して対応できること」と説明する。一般的なクリニックでは、精密検査や手術時には紹介状を持って、別の医師に診てもらう必要があった。一方で病院が母体の同院では「紹介患者さんは私が手術します。退院後のフォローもクリニックで行うことで安心した治療が続けられます」。

　治療方針としては、「地域のご高齢の方やお子さんをはじめ、幅広い年齢層の方を積極的に診療し、可能な限り健康寿命を延ばすこと」と力強く語る。「手術では出血や疼痛を抑える低侵襲な手術をすることで、高齢の方でも手術選択が可能になります。手術をはじめ、治療の選択肢は増えていますので、一人ひとりに合わせて様々な治療を提案していきたいですね」

　今後については、「高齢社会のいまだからこそ、自立した生活を支える、そんなクリニックでありたい」。

｢生活｣を支える

　「にしよこ在宅クリニック」の院長を務めるのは、脳神経外科を専門とする坂本雄大院長。手術を数多くこなす外科医として歩んできたが、在宅医療が持つ可能性に触れることで訪問診療の道へ。「自宅での治療はもちろん、少しでも長くご自宅で過ごすためのお手伝いをしています。患者さんとご家族の”生活を支える”ことこそが訪問診療です」と坂本院長。

　療養方針については、患者、家族、医療者で繰り返し対話する重要性を説く。一方で正解がないのも在宅医療だとして、「常に自問自答を重ねています」。患者・家族が希望する場所で療養できるのが一番だが、医療者の目から見て別の提案をせざるを得ないこともあるという。「大事なのは患者さん・ご家族の双方にとっての最善なのか、可能な限り模索していくこと。どれだけ経験を重ねても難しいものです」

　最後に「在宅医療の現場で誰よりもがんばっているのは患者さんとご家族です」と強調する。訪問するのは患者の生活の中のほんの一瞬だけだといい、大半は患者・家族の力で成り立っているからだという。「私たちは一瞬のお手伝いしかできませんが、それでも『手伝いがあってよかった』『家で心配事なく過ごせた』と言っていただけるようなクリニックでありたいと思っています」。そう言って笑った。

４月に無料の医療セミナー

　「にしよこ整形外科クリニック」では４月18日（火）・19日（水）・24日（月）・25日（火）・ 26日（水）の５日間、無料の医療セミナーを開催する（要予約）。午前10時または午後２時開始。相談会も同時開催。申込・詳細は西横浜国際総合病院ＨＰ【URL】https://www.nishiyokohama.or.jp/about/event/。