戸塚区・泉区 人物風土記
公開日：2024.03.07
2023年度の神奈川県青少年育成功労者表彰を受賞した
金山 保さん
汲沢町在住 71歳
「戸塚生まれでよかった」を
○…多年にわたり青少年育成に貢献したことが評価された。会長を務める戸塚区青少年指導員協議会での活動にスポットライトがあたった形だ。同会は戸塚区内17地区にあり、小学生を主な対象に、各種イベントを企画・実施。「長くやってきたからね。率直に嬉しい」と満面の笑み。
○…24年前、50歳の声を聞く頃に指導員へ。「それまでは完全な会社人間。でも体調面で変化があった時期だった。地域に目を向けようとギアチェンジしたんだ」。この選択が人生を大きく変えた。子どもや人との触れ合いが好きだったことから、おもしろさに目覚めていく。現在汲沢地区の会長でもあり、いまもけん引する。「立派な大人になった姿を見せてくれることがある。感無量」と目じりを下げる。
○…かつて炭鉱で賑わった夕張市出身。きっぷのいい鉱員の父親と温かい母親、６人きょうだいの大家族で育った。小学校は９クラスあり、まちなかも活力にあふれていた。運動会では親戚近所が集まり、酒盛りに。「貧乏の子だくさんだったけど、素晴らしい幼少時代だった」。自身のダイヤモンドのように輝く思い出に勝るような体験を「戸塚の子どもたちにさせること」。これが原動力だ。
○…高校卒業後、日立製作所に就職するため、区内へ移住。コンピューターソフトの開発に携わった。結婚、一人娘も授かった。「夫としては仕事・地域活動と好き勝手なことばかりしていたかな」と頭をかく。いまの課題は、会の後継者の育成。少子化が進む時代だからこそ、子どもと保護者への支援が必要と指摘する。「子どもたちに『このまちに生まれて良かった』と感じてほしいと願ってきた。今後も変わらない」。目線を上に向けた。
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