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戸塚区・泉区 人物風土記

公開日:2025.12.04

今年10周年を迎えた「学校に行きづらい子を持つ親の会ハピネス」の代表を務める
相澤 由佳里さん
和泉中央北在住 57歳

「子どもを信じて『待つ』」

 ○…泉区を拠点に活動する「学校に行きづらい子を持つ親の会ハピネス」を設立し、代表を10年間務める。「地域や学校の方など多くの方の支えでここまでこられました。感謝しています」。主な活動は月に一度の座談会。不登校の子どもを持つ親同士が悩みを共有しあうほか、外部から講師を招きアドラー心理学などの勉強会を行う。「ただ慰めあうだけでなく、親が成長する機会にもなったら」

 ○…10年前、当時中学2年生だった娘が不登校になった。「最初はとにかく学校に行かせようとしていた」という。「学校に行ってくれると、ほっとしてしまう自分がいた」。親の会を立ち上げると、その活動を続けるなかで、社会の枠組みに当てはまらない娘を拒否していた自分に気付かされた。「まずは自分の中に、娘を受け入れる心の余裕を広げることが大切だと感じた」

 ○…三重県出身。幼いころから両親の夫婦喧嘩を聞き続けるなかで「自分が『かすがい』になれていない申し訳なさに悩んだ」。小学校や中学校ではいじめにも遭ったが、兄の優しさが救いになったという。専門学校を経て看護師となり、結婚を機に泉区へ。近年は訪問看護でさまざまな患者・家族と出会い、「家庭内のコミュニケーションの取り方はそれぞれ違う」と思い知った。

 ○…ハピネスで保護者らの体験を聞くなかで「子どもが自発的に動くのを『信じて待つ』ことが大切だと感じています」。自身は現在、娘と共にスイス旅行の計画を立てており、「目標があれば、逆算して動けるものかも」と、座談会で体験や思いを共有する。「人間は過去に生きているわけではない。未来に向けてやりたいことをやることが大切」と明るく前を向く。

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