栄区セーフコミュニティ 行政区初の認証取得 世界では319番目
栄区は10月5日、世界保健機関(WHO)協働センターのセーフコミュニティ認定審査員を招いて栄公会堂で「セーフコミュニティ認証記念式典」を開催、参加合意書に調印し、正式に認証を取得した。世界では319番目、国内では7番目で、行政区としては初の認証取得となった。
WHO協働センターの指針に沿って安全・安心なまちづくり活動に取り組む地域「セーフコミュニティ」。栄区は2010年3月に韓国で行われた「セーフコミュニティ国際会議」の中で活動開始を表明。「セーフコミュニティ推進協議会」を組織し、災害や高齢者の安全など地域課題に沿った8分科会が活動を行ってきた。一昨年と今年1月の2回の審査を経て、3月に内定通知を受け、正式な認証取得を待っていた。
「女性の活躍や子どもの将来 柱に」
式典第1部では尾仲富士夫区長のあいさつの後、認定審査員の白璐(パイル)氏と朴南秀(パクナムス)氏が講演。白氏はセーフコミュニティにおける女性の可能性や役割などについて話し、「女性の力を取り入れることでよりレベルの高いものに成長するだろう」と語った。また、朴氏は子どもの安全について講演、「子どもたちの将来を安全にしようとする意識が活動を活発にすることにつながる。学校や隣接する地域と連携して取り組んで」と呼びかけた。
その後、栄区出身の世界的和太鼓ドラマー・ヒダノ修一さんがプロデュースした栄区の小中学生による「さかえ竹の鼓KIDs♪」が登場。ヒダノさんや息子の一彩さんとともにステージに上がり、「勇気100%」の曲に合わせて、竹で作った楽器「バリンビン」の演奏やダンスを披露し、会場を盛り上げた。
2部では区長や磯崎保和連合町内会長、認定審査員らが参加合意書に調印。アジア地域WHOセーフコミュニティ認証センターの趙埈佖(チョウジュンピル)センター長が「世界で319番目、日本で7番目に認証されました」と宣言し、区長へ記念の盾と旗を手渡した。また、WHO協働センターから「苦労と努力が実を結んだ。気を緩めることなく、取り組んで成果を世界に広めてほしい」と祝いの言葉も寄せられ、すでに認証を取得している国内の都市や今後認証取得を目指す自治体などの代表者も祝いに駆け付けた。
認証は5年ごとに行われるため、今後は活動を掘り下げて5年後の再認証を目指すことになる。尾仲区長は「喜びも大きいが、これからどう生かしていくかを議論したい。未来の子どもたちを守っていくことが大きな柱になる」と話した。
贈られた盾や旗は各自治会などで公開した後、区役所に展示する予定という。
|
|
|
|
|
|