栄区 栄村と交流協定を締結 相互の発展目指す
同じ「栄」の名を縁に、小学生同士の相互訪問事業をスタートさせ、約20年にわたり交流を続けてきた栄区と長野県栄村が11月2日、「友好交流協定」を結んだ。今後は両自治体や住民の交流をより拡大し、相互の発展を目指していく。
栄区民まつりの中で行われた調印式には、尾仲富士夫区長や栄村の島田茂樹村長をはじめ、両自治体の関係者が出席。島田村長が「栄区及び栄村は相互の交流及び協力関係を促進することを共通の目標とする」など、協定書に書かれた内容を読み上げ、両首長が署名した。
また、島田村長が栄村の子どもたちから預かってきた「友好旗」が栄区の児童に手渡され、公開された。友好旗は栄区と栄村の児童の手形がハート型になるように押されたもの。公募で集まった栄区の児童32人の手形を押した旗を9月に児童が直接栄村に届け、栄村の子どもたちの手形を押してもらうよう、協力を依頼していた。友好旗は2枚あり、各区・村に飾られる。
復興支援で機運高まる
栄区の地域振興事業の一環として栄村との交流が始まったのは1992年。区と村それぞれ40人の小学生が交互に訪問し合って交流した。しかし、2001年に栄村の小学生の減少などを理由に事業が終了。以後、交流を続けたいという思いを強くした区民が「栄村と交流する栄区民の会」を発足、自治会でも栄村を訪問するなど、さまざまな形で交流を続けてきた。
転機は一昨年の3月12日、東日本大震災の翌日に起きた「栄村大震災」。震度6強の地震が村を直撃し、甚大な被害が出た。東日本大震災の影で深刻な状況が報じられることが少ない中、栄区民からは700万円を超える義援金が集まった。また、物産を購入して復興を支援しようと、笠間に「栄村アンテナショップ」もオープン。栄区の小学生が村を訪れて自然や文化を体験する区の事業「栄村知り隊」も始まった。
栄村と交流する栄区民の会の代表として長年交流を行ってきた山上東平さんは「大雪や震災復興支援などの積み重ねから自然と(交流協定締結への)機運が高まった。今後は栄区の子どもが栄村にホームステイして、栄村の子どもとして村のまつりに出るようなことも企画したい」と締結を喜び、今後の展望を話した。
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