栄区が2013年に世界保健機関(WHO)協働センターからセーフコミュニティの国際認証を取得してから今月で1年が経過。節目を前に10月4日(土)には、1年間の振り返りや今後について考えるフォーラムを開催する。
セーフコミュニティとは「致命的な事故やけがは、原因を究明することで予防できる」という考え方のもと、地域ぐるみで安全・安心なまちづくりの活動を継続的に行っている地域のこと。栄区は昨年10月、世界では319番目、国内では7番目、行政区としては初めて認証を取得した。
栄区では8つの分科会に分かれて、さまざまな取り組みを実施。例えば、子どもの安全のための学援隊や子ども110番の家、高齢者の安全のための介護予防活動、防災計画の見直しなどを進めてきた。
昨年11月には認証を記念して、子どもたちが楽しみながらけがを予防できるように考えられた「さかえっ子体操」が誕生。イベントでの取り組みやDVDの作成などを通じて、子どもたちへ普及させてきた。また、考案した振付家の香瑠鼓(かおるこ)さんが実際に区内の小学校を回って子どもたちに直接指導。今年度中には、区内全校を回る予定となっている。
課題は認知度
栄区のセーフコミュニティにおける課題の1つが認知度。認証取得後の昨年11月から12月にかけて行われた区民アンケートによると、セーフコミュニティの取り組みや認証取得を知らない区民が約8割に上った。
この状況を踏まえ、区ではセーフコミュニティの概要や活動をまとめた冊子を作成した。認証取得後初めての試みで、10月4日に行われるフォーラムの会場などで配布し、区民への周知に努める。
一方で、区の担当者は「区民側からセーフコミュニティに関わる意識も出ている」と話し、シニアクラブなど区内各種団体から区に対して、セーフコミュニティについての出前講座の依頼も増えてきている。担当者は「皆さんが取り組む普段の活動の中で、セーフコミュニティにつながっているものがたくさんある。言葉も少しずつ浸透していけば」と話している。
フォーラムで他都市と交流
認証から1年を迎えるにあたり、4日には「さかえセーフコミュニティフォーラム」を開催。大阪府松原市や京都府亀岡市、青森県十和田市といった他の認証都市から市長や活動に関わる人々がパネリストとして参加し、セーフコミュニティの取り組みを進める意義や事例などについて話し合うパネルディスカッションを行う。
このほか、世界的太鼓ドラマー・ヒダノ修一さんやヒダノさんがプロデュースする「さかえ竹の鼓KIDs♪」がパフォーマンスを披露。区内の小・中学生から集めたセーフコミュニティメッセージコンクールの表彰式も行われる。
会場は栄公会堂で、時間は午後1時から3時30分まで(開場は開始30分前)。定員先着600人。申し込みは不要。
問い合わせは栄区セーフコミュニティ推進協議会事務局【電話】045・894・8331。
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