金沢区・磯子区版 掲載号:2012年2月9日号
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母校に絵を寄贈した洋画家 本間 亮次さん 六浦出身 24歳

「天才」信じ 絵画ひと筋

 ○…「絵描きとして食べていくこと」が不可能だと思い込んでいた高校時代。進学先も美大ではなく、大学の経営学部を選んだ。だが、絵を描く衝動を抑えることはできなかった。キャンバスは自宅のブロック塀や鉄道のガード下など。「時には罰金まで払って描いていた絵で、やっとお金を稼げるようになった」と笑う。そんな今、母校に絵を寄贈した。「ゼロからでも必死になれば願いは叶えられる」。その思いを後輩に伝えられたらと願う。

 ○…大学を卒業後、お金をためてスペインへ旅立った。現地では毎日、同じ場所で絵を描いた。ある日、傍らに立つ1人の少女に気づいた。「言葉は分からなかったが、絵を欲しがっていることだけは分かった」。そこで絵を渡すと、少女は代わりにキャンディをくれた。「自分の絵が初めて価値を持った瞬間。すごく嬉しかった」と振り返る。その日の日記に「今はキャンディだけど、何年か後にはお金にする」と記した。

 ○…だが、どうしたら画家になれるのかが分からない。そんな時、世界的な画家である山川茂氏(86)と出会う。2010年に弟子入りし、師が暮らす静岡県伊東市に移り住んだ。忘れられない衝撃を受けたのは、山川氏の妻の「自分の天才を信じることが仕事」という言葉。「確かに自分を信じていない人の絵は欲しくないなと納得しました」。もちろん不安に駆られ、気分がふさぐこともある、とぽろり。「だから眠る前に『自分は天才だ』って10回言い聞かせるんです」。

 ○…400枚ほど出すという個展の案内は、直筆で一枚一枚書く。絵を買ってくれた人には、自ら作品を届け感謝を伝える。「作品だけが芸術ではないと思う。自分の生き様や考え方、そうした総合的なものが人の心を動かす芸術」ときっぱり。絵にこめた色のエネルギーが、見る人を元気に与えられることを願いながら、制作に明け暮れる日々が続く。
 

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