神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
金沢区・磯子区版 公開:2013年11月14日 エリアトップへ

金小創立140周年祝賀会でマグロの解体を行った、水産庁職員 上田 勝彦さん 平潟町在住 49歳

公開:2013年11月14日

  • LINE
  • hatena

魚文化に再び光を

 ○…白の長靴が玄関に揃えて置いてある。国家公務員に転身した元漁師の使命は、魚食文化の再興。「呼ばれればどこにでも行く」。全国各地を駆け巡り、トークと実演で「魚の魅力」を伝える。3人の子どもが通う金沢小学校の創立140周年記念祝賀会でも、30kgのメバチマグロを解体し、漁業の現状を訴えた。

 ○…島根県生まれ。水たまりを覗いて歩くほど、水とそこに住む生物に夢中だった。小学3年で海釣りを経験した少年は、2年後には釣ったマダイをさばくように。「理論より先にまずやってみる」が信念。高校では寿司屋で働きながら水槽を購入。魚を飼育し文献も読み漁った。潜って、泳いで「魚」を体得していく。

 ○…研究者を目指し長崎大学水産学部に入学したのも束の間、乗り込んだのは漁船だった。「自分は魚と関わる人々に興味があるんじゃないか」。それから7年間、各地の漁船に乗り漁業の現場を肌で感じてきた。高齢化や後継者不足にあえぐ漁師の姿を目の当たりにした頃、仲間の一言で大きく舵を切り替えることになる。「お前は学校を出てるんだから中央に漁師の声を伝えてこい」―。

 ○…28歳で水産庁に入庁。漁業紛争調査や調査捕鯨、マグロ漁場開発など役人になっても現場中心。漁師や販売者、消費者と向き合ってきた。それでも魚離れは進み続ける。「消費者に響くように伝えなければ」。漁師を支えるのは魚を食べてくれる人―。失われた魚への興味を取り戻す人生をかけた旅が始まった。

 ○…「日本は海から得る恵みがたくさんある。食べなくなれば自立性のない国になってしまう」と危機感を募らせる。漁港を回っては「活け締め」の技術や販売方法を教え、学校や市場では自ら包丁を持って料理教室を開く。「日本人がやっぱり魚だと思えるように魚の魅力を伝えたい」。魚を見、聞き、触り、食べる―魚を知り尽くした男が魚文化復活を仕掛けていく。

医療法人社団 船洲会 船洲会歯科診療所

1962年に開業して以来、60年以上地域の歯科診療を担ってきた総合歯科診療所

https://rarea.events/event/196140

<PR>

金沢区・磯子区版の人物風土記最新6

佐伯 隆道さん

金沢区佛教会の会長を務める

佐伯 隆道さん

金沢区富岡東在住 54歳

3月28日

境 領太さん

3月14日、都内開催の「起業家万博」で関東代表としてビジネスプランを発表した

境 領太さん

磯子区在住 39歳

3月21日

橋本 麻也加さん

根岸地区センターでマリンバの演奏を披露した

橋本 麻也加さん

磯子区中原在住 30歳

3月14日

鹿島 洋光さん

金沢防犯協会の会長を務める

鹿島 洋光さん

金沢区富岡東在住 63歳

3月7日

竹内 一郎さん

能登半島地震の医療災害対策本部DMAT本部長を務めた

竹内 一郎さん

横浜市立大学附属病院勤務 51歳

2月22日

志賀 純平さん

訪問演奏会「音楽で心を助け隊」を発足した

志賀 純平さん

金沢区東朝比奈在住 36歳

2月8日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 3月14日0:00更新

  • 3月7日0:00更新

  • 2月22日0:00更新

金沢区・磯子区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

金沢区・磯子区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月28日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook