神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

8月にオープンしたドッグカフェ「のあのあ」で障害者を支援し、地域とのかけ橋を目指す 上原 陽子さん 釜利谷南在住 60歳

公開:2016年9月8日

  • LINE
  • hatena

「好き」が障害者の居場所に

 ○…地域に愛されるカフェで障害者が働く風景が当たり前になったら――。カフェと作業所の機能を備えた就労継続支援B型の施設に、大好きな犬の要素をプラスしたドッグカフェ「のあのあ」ができあがった。初めてスタッフに迎えた利用者が「お客さんに、ごゆっくりどうぞって自ら言ったんです」と涙ぐむ。「自然体で働ける場所にしたい」

 ○…30歳、分娩台で息子の異変を感じた。ダウン症候群と告げられても、受け入れるまでに時間を要した。一方で夫は息子を外にどんどん連れて行く。下の弟2人はいつも、クラスの障害児の手を引いていた。兄の悪口を言われれば代わりに喧嘩する。「風が吹いても倒れない根っこの太い子に育てよう」。徐々に堂々と、親子で自信をつけてきた。

 ○…障害児を持つ母親の「気持ちの面のフォローはなかなか追いつかない」と、幼稚園や保育園で相談を受けてきた。だが、息子となると迷うことも。グループホーム入所を検討し始めた頃、自傷や破壊行為が激しくなった。「出ていけ」と伝わったらしい。後にようやく肌に合う作業所を見つけ、落ち着きを取り戻した息子に「自分で良いと決めたことなら納得して頑張れるんだと教わった」と穏やかに話す。だからこそ、のあのあは利用者の「好きなこと」を優先したい。接客やもの作り、商品開発まで……「できることを一生懸命やったら100点となる作業所を目指したい」

 ○…周りの支えで実った夢だ。施設の性質上、近隣の反応を心配したが「誰一人反対しなかった。金沢区はなんて良い街だろう」。店の装飾を手作りする人、品物を寄付する人。夫も三男も仕事を辞め、のあのあを支える。良いことが増えるよう名付けた母体のNPO法人”いーぷらす”。図らずも「あなたやわたし、皆の良いところがプラスされている」と喜ぶ。ドッグセラピーなど挑戦したいことはたくさん。「街の人に可愛がられる居場所になれば」

金沢区・磯子区版の人物風土記最新6

中村 高久さん

磯子警察署の署長を務める

中村 高久さん

磯子区在勤 56歳

4月18日

浅原 誠治さん

4月1日にオープンした多目的アリーナ「横浜BUNTAI」の館長に就任した

浅原 誠治さん

中区在勤 52歳

4月11日

奈良 安剛さん

関東学院大学サッカー部の監督を務める

奈良 安剛さん

鎌倉市在住 41歳

4月4日

佐伯 隆道さん

金沢区佛教会の会長を務める

佐伯 隆道さん

金沢区富岡東在住 54歳

3月28日

境 領太さん

3月14日、都内開催の「起業家万博」で関東代表としてビジネスプランを発表した

境 領太さん

磯子区在住 39歳

3月21日

橋本 麻也加さん

根岸地区センターでマリンバの演奏を披露した

橋本 麻也加さん

磯子区中原在住 30歳

3月14日

あっとほーむデスク

  • 4月18日0:00更新

  • 4月11日0:00更新

  • 4月4日0:00更新

金沢区・磯子区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月19日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook