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金沢区・磯子区 人物風土記

公開日:2019.07.18

6月8日付で金沢区医師会の会長に就任した
小幡 進一郎さん
金沢区能見台在住 60歳

「やり残し」をやり尽くす



 ○…3期6年ぶりに金沢区医師会会長の重責を担う。前回の任期を振り返り、「やり残したことは沢山ある」と話す。そのうちの一つが医師会の役割である地域医療の情報を市民に伝えていくことだ。「これまで医師会は医師に対しての一方通行が多かった。市民の皆さんに広く医療の現状や活動について知ってもらうためにすべきことを考え、実行していきたい」



 ○…外科医だった父がいち早く予防医療の重要性に着目し、人間ドック専門施設を設置したのは46年前。だが、「医者になれとは言われたことは一度もない」。空を自由に飛ぶ飛行機に魅了され、パイロットを夢見たこともある。それでも健康診断のパイオニアだった父親の背中を見て育ったことで、自然と同じ道を進むように。「自分が必要とされていることを感じられる職業。なってよかった」



 ○…忙しい仕事のかたわら、趣味も多彩。「いろんなことに興味がある」とにやり。特に音楽は聞くのも演奏するのも好きだという。ギターのほかフラを踊る妻のため、ウクレレも習得した。横須賀出身で鎌倉などに住んだこともあったが、「地元といえばやっぱり金沢」。横浜の南の玄関口という特性に言及しつつ「横浜のいいところをみんな持っている地域」と話す。



 ○…前会長時代に力を入れた災害対策。近年の気候変動による自然災害など、中規模災害が多発する現状にふれ、時代に対応していく必要性を訴える。多数が負傷した場合の受け入れ態勢や地域の連携などやるべきことは多い。「区単位だけでなく、近隣自治体と話し合いをして連携したい」。後輩の育成もやり残した課題のひとつ。自身が先人から受け取ってきたことを次代へ――。医師だけでなく異業種との交流で、「先輩の姿を見せていきたい」と襟をただす。

 

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