京浜急行電鉄と横浜国立大学、横浜市は、小型電動カートの「グリーンスローモビリティ」(以下グリスロ)などを活用した交通システムの実証実験を11月15日から金沢区の富岡西地区で開始した。ルートや運行方式に前回の実験であがった地域からの要望を反映させ、地域交通課題の解決を目指す。
富岡西地区は急な坂道が多く、バス停や鉄道駅へのアクセスが不便などの交通課題を抱えている。そこで昨年、首都圏で初めて、小型で優れた登はん力を持つグリスロを使った実証実験を実施。今回は昨年の実施結果を踏まえ、駅までアクセスできる「駅往復コース」(1周約2・8Km)と急こう配な坂の移動を補助する「交番坂・鳥見塚コース」(同約3・8Km)の2コースを設置した。この2コースは富岡地域ケアプラザ前で乗り継ぎができる。
また、決まった時間に決まったルートを循環する従来の運行方式と、個々の利用に合わせたオンデマンド運行を望む声が併存していたことから、新たに乗用車を使うオンデマンドエリアを設定。事前に予約することで、エリア内であれば自宅から駅往復コースや京急ストア能見台店に接続できるようにした。同コースの実施期間は12月3日(火)から20日(金)。
実証実験への参加登録の対象者は富岡第一地区か第三地区に住み、座席に一人で座って安定した姿勢を保てる人。郵送やインターネットで登録できる。また、11月23日(祝)と25日(月)は富岡地域ケアプラに設置される窓口で登録を受け付ける(午前10時から午後3時)。
開始初日の15日で、すでに登録者は100人超。昨年の登録者数が約120人だったことから、京急電鉄の担当者は「より利用者が増えるのでは」と期待を寄せる。富岡西3丁目に住む50代の利用者は、「昨年も使ったが、駅まで行けるので使い勝手が向上したように思う。将来、足腰が弱ってきた時に使えるよう整備されるといい」と話した。
|
<PR>
金沢区・磯子区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|