磯子区の山王台小学校4年の菅谷武琉君(10)が、1月9日に岡山県倉敷市で開かれた「第20回全国小学生倉敷王将戦」の高学年の部で準優勝した。神奈川県予選を制した実力を発揮し、上級生が多い中で決勝戦まで勝ち進んだ。
小学生将棋名人戦と並び、小学生を対象にした最高峰の将棋大会である倉敷王将戦。藤井聡太四冠が過去に優勝したことで知られ、新型コロナウイルス感染症の影響から2年ぶりの開催となった。菅谷君は昨年9月の神奈川県予選で優勝して今大会への出場権を獲得。全国各地の予選を勝ち抜いた児童が集まり、高学年と低学年に分かれて対局した。
高学年の部には64人が出場。8人1組に分かれた予選を経て、各組を勝ち抜いた児童8人が決勝トーナメントへ進んだ。菅谷君は予選3局を「研究してきた対振り飛車の戦法がうまくいった」ことで勝ち抜き、決勝トーナメントへ。トーナメントでも2局を勝ち抜いたが、決勝戦で福岡県代表の6年生に及ばす準優勝。「決勝トーナメントが目標だったから、うれしいのと悔しいのと半々くらい」と話す。
地元からエール
菅谷君は4歳から将棋を始め、小学2年までの約4年間は屏風浦駅前の「磯子将棋センター」に通った。「一つ年上の子と切磋琢磨していた。早熟で上達するのが早かったと思う」と話すのは、同センターの指導棋士・山田慎治さん。「まだまだ若く可能性も大きくあると思う。これから将棋を続けてプロを目指すなら、ぜひ頑張ってほしい」とエールを送る。
現在はプロ棋士の養成機関「奨励会」の下部組織にあたる日本将棋連盟の「研修会」に所属する菅谷君。当面の目標は研修会で昇級を重ね、奨励会試験に合格すること。奨励会員でもプロ棋士になれるのは約2割といわれる厳しい世界だが、プロ棋士を目指して研究と対局に励んでいる。「倉敷では強い人と何度も対局できてよかった。次があれば優勝を目指して頑張りたい」。まずはその先に奨励会入りを見据え、腕を磨いていく。
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