4月から横浜市三殿台考古館の館長を務める 橋本 昌幸さん 磯子区岡村在勤 61歳
史跡の価値や歴史伝える
○…遺跡発掘から昨年で60年が経った磯子区の三殿台遺跡。見つかった史跡や史料を展示する、三殿台考古館を管理する。「昔の生活を感じられる史跡だけでなく、富士山や房総半島も見渡せる眺望も魅力。気軽に立ち寄ってみてほしい」
○…市内各地の遺跡の発掘に携わって30年以上。市営地下鉄の下飯田駅周辺や、よこはま動物園ズーラシアなどの整備に伴って行われる発掘調査で、発掘作業から出土品の整理、報告書の作成まで担ってきた。調査で出土するのは土器や石器などの無機物が多いが、時には人や動物の骨、牙などが出土することも。「初めて骨が出てきた時は印象的。もろいものかと思ったら、意外としっかりしていた」。発掘のほとんどは土を掘る作業だが、何かを見つけた一瞬の喜びがモチベーションとなった。「何も出ないこともあるけど、期待してしまう。土器や石器には慣れたが、装飾品に使われた牙や角などが出るとうれしい」
○…小学校卒業まで鶴見区で過ごした後、現在も暮らす相模原市へ。進路に迷った高校3年の時、ドイツの考古学者・シュリーマンの著書に影響を受けて大学で考古学を専攻した。「目に見えない土の中に、昔の人が暮らした跡があるなんて」。かつてそこにあった暮らしや風景を残し、後世に伝えたい-。大学卒業後、現在所属する組織の前身・市埋蔵文化財調査委員会の一員として各地の調査に加わった。
○…歴史の学習で訪れる児童から、聖地を巡るアーティスト・ゆずのファンなど、遺跡を訪れるきっかけはさまざまだ。「きっかけはどんなことでもまずは遺跡を知ってもらってから、史跡や歴史にも興味をもってくれたら」。展示やイベントを通し、史跡の価値や歴史を伝えていく。
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2022年6月16日号