戻る

金沢区・磯子区 トップニュース社会

公開日:2022.09.22

はまぎん こども宇宙科学館
的川館長に航空功績賞
ロケット開発などに貢献

  • 笑顔を見せる的川館長

 磯子区洋光台の「はまぎん こども宇宙科学館」の的川泰宣館長が、日本航空協会による「航空功績賞」に選ばれた。長年にわたって航空宇宙分野の発展に寄与してきた功績が評価された。的川館長は受賞に対して「仲間がいたからこそできた仕事ばかり。そうした仲間に感謝を伝えたい」と述べた。

「若い世代に夢を」

 同賞は航空宇宙に関する文化、科学技術および事業等の発展に著しく寄与した個人やグループに贈られる。同協会は的川館長を「多くの著書や講演会を通じて若い世代を中心に大きな夢を与え『宇宙教育の父』と称された」と評価。長年にわたるロケット開発・科学衛星の発展への貢献や、航空宇宙に関する教育・普及活動に尽力している功績を称えての受賞となった。

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)で、小惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクトに携わったことでも知られる的川館長。東京大学で宇宙工学を専攻して以降、同大宇宙航空研究所や宇宙科学研究所などを経て、現在はJAXA名誉教授も務める。

 これまでに人工衛星を打ち上げるミューロケットの改良や、数々の科学衛星の誕生に貢献。2005年にはJAXA宇宙教育センターを設立し、初代センター長とし宇宙科学を通した教育支援にも注力してきた。さまざまなプロジェクトに関わってきた中で、「大学院生の時に最初の人工衛星打ち上げに携わってから、半世紀近く。自分一人でやってきたことはなく、一緒に仕事をした仲間がいたからこそ」と振り返る的川館長。「その中でたまたま私が賞をもらっただけ。そうした仲間に感謝を伝えたい」と話した。

社会教育の場に

 同館は1984年に「横浜こども科学館」として開館。的川館長は2012年に就任し、今年で館長を務めて10年が経つ。宇宙の不思議や科学技術の進歩を伝えるだけでなく、「人間教育を行うことが科学館の使命。宇宙や科学に触れることが、人間の基礎をつくることにもつながる」と話し、宇宙に関する講演やイベントを通じて知識や経験を伝えてきた。

 同館は隣接する公園でのプレイパークに協力する一方で、多くのボランティアに事業が支えられており、地域とのつながりも強いという。的川館長は「科学館は社会教育ができる場所。学校でも、家庭でもできないことを補完してできるように、今後も地域と柔軟に連携をとりながらやっていきたい」と語った。

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

金沢区・磯子区 トップニュースの新着記事

金沢区・磯子区 トップニュースの記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS