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公開日:2023.12.07
杉田劇場
学校の音楽活動を支援
文化庁の実証事業
学校における部活動やクラブ活動を取り巻く環境が以前と変わる中、地域で学校の文化活動を支援しようとする試みが始まった。磯子区民文化センター杉田劇場(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)は今年度、文化庁の実証事業で近隣の小中学校の音楽活動を支援。児童生徒の活動を支えるため、練習への講師派遣や発表の場の提供などに取り組む。
近年、教職員の働き方改革や少子化が進行し、学校における部活動・クラブ活動が今までと同じように継続することが難しい状況が全国的に生じている。こうした状況を受け、横浜市内でも運動部を中心に部活動の地域移行や外部指導員の受け入れなどが進んでいるが、文化部では事例は少ない。
そこで、子どもたちが地域で文化芸術活動を継続していける環境を作ろうと行われているのが、同館が参加する文化庁の委託実証事業「地域文化クラブ推進事業」。今年度は磯子を含めて全国7の団体で取り組みが進む。各地域で団体や企業、教育機関などが連携し、休日の活動日数・時間が多い吹奏楽部などに対して活動支援を行う。
講師派遣や発表の場を提供
同事業に基づき、同館は磯子区の山王台小学校特設合唱クラブ、同区の森、金沢区の小田、港南区の東永谷の3中学校吹奏楽部の活動を支援。9月から練習に講師を派遣しているほか、12月23日(土)に同館で開かれる「磯子音楽祭」に児童生徒が出演する予定だ。
11月29日には小田中の生徒14人が同館ホールで練習を行った。講師は音楽祭で一緒にステージに立つ横浜ユーフォニアム合奏団の深石宗太郎代表。深石代表は「音楽をするためのホールで、吹き終わった後に余韻が残るように吹いてみて」などと声を掛けながら生徒たちを指導した。生徒たちは普段の教室と違った音の響きを感じながら、約1時間にわたってホールで演奏。練習を終えて生徒の一人は「貴重な機会だった。本番も楽しみたい」と話した。
小田中吹奏楽部顧問の後山正志教諭は「専門的に活動している方に支援をいただくことは、子どもたちにとってとても貴重な経験」と賛同する一方で、学校から会場への楽器の運搬、引率対応などに課題も感じているという。同館の中村牧館長は「まだはじめの一歩。試行錯誤しながら、子どもたちの活動を支えていけたら」と話す。
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