金沢区佛教会の会長を務める 平島 寿史さん 金沢区六浦在住 60歳
仏教を身近に感じて
○…金沢区六浦に1573年頃創建され、六浦小学校の前身として教育の場にもなった光傳寺の住職を務める。今年6月から、区内の29の寺院が所属する金沢区佛教会の会長に就任。釈迦の誕生を祝う4月の花まつり、秋の「仏教文化講演会」などの行事を開催する。「色々な宗派があるからこそ、和を大切にしていきたいと思っている」
○…一般家庭で育ち仏門に入った在家出身。大学入学まで北海道札幌市で過ごし、専修大学経済学部に入学とともに川崎へ。大学卒業後は、ディスカウントストアのダイクマに就職。家電・オーディオ担当マネージャーになるまで約10年務めた。早朝から深夜までの勤務に疲れ退職。退職後は、愛車のバイク「スズキジェベル200」で北海道から沖縄まで約4カ月一人旅をしたことも。その後は造園やコンビニ店長などの職に携わる。
○…転機は、妻が400年以上の歴史がある光傳寺の娘だったこと。住職を継ぐ予定だった長男が亡くなったため妻が継ぐことになり、妻とともに僧侶を目指すことに。「自分の母にうちが何宗か聞いたぐらい、仏教について何も知らなかった。まさか自分が住職になるとは思わなかった」と振り返る。2012年から副住職に、14年から住職を務める。
○…妻と中学生の娘、猫2匹と暮らす。趣味はカメラで何気ない日常を写すこと。在家出身だからこそ、「何を聞いていいか分からない気持ちも分かるので、なんでも気軽に聞いてほしい」と檀家に伝える。好きな言葉は「やらずに後悔するならやって後悔する」。墓じまいなど、仏教離れが進んでいるように感じることもあるが、「いろいろな行事があるので気軽に足を運んでもらい仏教を身近に感じてもらえれば」と話した。