横浜市は、発症すると痛みを伴う水ぶくれが出現する「帯状疱疹」を予防するワクチンの定期接種を7月から始める。対象は原則65歳。「帯状疱疹は一時的な疾患だが、後遺症として神経痛が残ると生活の質が下がってしまうので、この機会に接種を」と市医療局は呼び掛けている。
対象者は今年度65歳になる人と、5年間は経過措置として70歳から5歳刻みに100歳までの人。また、今年度のみ100歳以上の人も対象。国の予防接種法に基づく定期接種として実施され、インフルエンザや肺炎球菌ワクチンと同様、対象者が希望する場合に接種を受けることができる。市内の対象者は約21万人で、予診票を同封した封筒が6月下旬から個別に送付される。市は今年度5億8398万円を計上している。
帯状疱疹は、水痘帯状疱疹ウイルスが元で発症し、体に発疹や痛みが生じる病気。50歳以降でり患率が高くなり、70歳代で発症する人が最も多い。市によると、2022年度の65歳以上の帯状疱疹の市内患者数は約6千人。帯状疱疹後神経痛にかかった人も含めると約7500人にのぼる。
市の担当者は「帯状疱疹後神経痛は報告によって異なるが、帯状疱疹にかかった人の10〜50%で生じるとされており、目に影響を及ぼすと視力低下や失明する場合もあるので、ワクチンで防げる病気はワクチンで予防を」と話す。
半額を助成
ワクチンには、皮下に1回接種する「生ワクチン」と筋肉内に2回接種する「組換えワクチン」の2種があり、市は接種費用の半額程度を助成。助成後の自己負担額は生ワクチンが1回4千円、組換えワクチンが2回で計2万円。
市の実施医療機関は約1400カ所(6月20日現在)。いずれか1種を選んで接種するが、効果の有効性や接種条件などがあるため、「不明な点は医師に相談を」とする。問い合わせは横浜市予防接種コールセンター【電話】045・330・8561(平日午前9時から午後5時)。
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