平成25年度文部科学大臣優秀教職員表彰を受けた 金子 太さん 磯子工業高校勤務 45歳
ものづくりの教育支える
○…全国の小中高校の教職員を対象に行われる文部科学大臣優秀教職員表彰。今年度、区内で唯一表彰を受けた。一報を受け、「私でいいのかな」と驚いたという。表彰理由は、自身が受け持つ旋盤作業で生徒たちが成果を上げていること。「旋盤の分野では、優秀な教員がたくさんいる。その中で選ばれたのは、真剣に取り組む生徒たちの姿勢のおかげ」と、教え子の努力を評価する。
○…ものづくりを専門的に教えたいと、6年前、自ら手を上げて同校へ。勤務先の磯子工業高校では機械科を担当する。指導を行う旋盤作業は、円筒形の金属を加工してネジなどを削り出す科目。「機械に初めて触れる生徒たちが興味関心を持てるように」を意識しながら、日々の授業に励む。顧問を受け持つ技術研究部では、国家資格である技能検定の取得をめざす生徒や、ものづくりコンテストに挑戦する生徒をサポート。「赴任した時の思いが実現できてとても満足」と嬉しそうに話す。
○…川崎区出身。小学生の頃から野球に夢中で、高校は当時強豪校の神奈川工業高校に進学。野球漬けの3年間、「専門的な資格の勉強はしなかった」と当時を振り返り、恐縮気味。卒業後は県内の工業高校で実習助手として働きながら、夜間大学に通う。勤務地が自宅から遠く、睡眠時間は2〜3時間ほど。それでも、助手として実際に教育現場に触れていたことと、大学での学び両方を体験する中で「しっかりと教員になって働こう」という思いを抱いた。
○…ウィンドサーフィンが趣味。その魅力は「風を受けて走れる爽快感が気持ちいい」。月に1、2回は材木座海岸で楽しむ。妻と息子と毎年春に沖縄旅行に出掛けるが、息子が就職し「今年は難しいかな」と少し寂しげ。「教え子たちがより評価されるように」と、今後も生徒たちの興味を引きだしながら、ものづくりの発展を支える。
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