港南台中央公園で子どもたちに外遊びの場や機会を提供する「港南台生き生きプレイパーク」(岡野富茂子代表)が誕生から10年を迎えた。10月31日には港南台地区センターで10周年記念の集いが開催され、岡野さんが10年間の歩みや活動について講演した=写真。
岡野さんは約40年前にベネズエラで長男を出産。当時の同国は治安が悪く、安全のため高いフェンスに囲まれた中で生活していたという。子どもだけで外を歩くこともできない、制限された環境に衝撃を受けた岡野さんは「子どもが自由に遊べない国に未来はあるのか」と違和感を抱きながら帰国。「安全な日本ならば子どもは自由に外遊びをしているだろう」と思っていたが、宅地開発の影響で自然や遊び場が減少しており、外遊びをする子どもの姿は少なかったと振り返る。
「子どもは外遊びの中で体験を重ね、健やかに育っていくものなのに」―。そう危機感を覚えた岡野さんは、その後さまざまな子育て支援の活動に参加。公園内の地形や樹木を活用し、子どもたちに自由な遊び場を提供する「プレイパーク」という活動を知り、地域住民や各団体の協力を得て2005年、同所を開設した。
「子どもを受け入れて」
講演で岡野さんは、木工作や泥んこ遊び、ハンモック、ドラム缶風呂などを夢中で楽しむ子どもたちの様子を写真で紹介した。
プレイパークには子どもたちの様子を見守り、ともに遊ぶプレイリーダーも常駐。「自分の責任で自由に遊ぶ」という考えのもとで極力禁止事項をなくし、子どもたちが自由な発想と冒険心でいろいろなことに挑戦し、遊びの中で危険も学べる体制を整えている。
岡野さんは「子ども自身に育つ力がある」とした一方で「大人に受け入れてほしいと思っている子どもがたくさんいることを知った。大人はそれを受け止めてあげなければ」と強調した。
同所の活動日などはHP(ホームページ)を参照。【URL】http://ikiiki-playpark.jimdo.com/
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