神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
港南区・栄区版 公開:2018年2月22日 エリアトップへ

学童保育 運営道のり険し 補助金増も財政厳しく

教育

公開:2018年2月22日

  • LINE
  • hatena

 放課後の小学生が過ごす居場所の一つ「学童保育」の運営者に対し、市は2018年度、補助金を増額する予算を組んだ。しかし、条例によって場所の移転を迫られ、財政難の施設も多く、運営者側からは「補助金が増えても運営は苦しい」という声も聞こえる。

 市が「放課後児童クラブ」と呼ぶ学童保育は日中、保護者が不在の小学生が放課後を過ごす遊び、生活の場所。地域住民らによる運営委員会やNPO法人などが運営。場所は民家やマンションの一室を借りるケースが多い。

 現在は225カ所あり、市こども青少年局によると、17年4月時点で約1万700人が利用し、この数年は横ばい。利用料はクラブによって異なるが、平均で1カ月1万7200円。

 市は利用者数に応じて補助金を出している。月〜土曜日に開所し、利用者が41〜80人のクラブには17年度、年間約711万円を支給。18年度は放課後の居場所充実を目指し、約770万円に増額する予定。現在、この人数規模のクラブは約110カ所ある。

基準変更が追い打ち

 学童施設は、国の基準に基づき、市が15年度に定めた条例で、児童1人につき、1・65平方メートルのスペース確保や耐震基準を満たす必要があり、20年3月末までにこれをクリアしなければいけない。約100カ所が対象で、場所の移転や分割を迫られている。条件を満たす場所に移転、分割をすると、通常は上限月額15万円の家賃補助が20万円に増える。

 これに対し、学童指導員や保護者らで構成される横浜学童保育連絡協議会は「面積、耐震の基準を満たし、家賃20万円の物件はなかなか見つからない」と話し、財政面から移転先が確保できないクラブが多い。同協議会は「基準を満たせなければ、定員を削減しなければならない」と話す。

 市は学校施設を使う「はまっ子ふれあいスクール」を20年3月末までに「放課後キッズクラブ」へ転換する事業を進めており、学童とキッズクラブを放課後の居場所の二本柱にする。同協議会は「キッズクラブが増えれば学童利用者が減るのでは」と危惧する。人手不足の悩みもあり、補助金増額を歓迎しつつも、「苦しい状況は続く」としている。

港南区・栄区版のトップニュース最新6

謝金、倍額に引き上げ

特別支援教育支援員

謝金、倍額に引き上げ

ニーズ発掘し、人員確保へ

4月18日

栄区、50年後に半減

横浜市人口推計

栄区、50年後に半減

港南区は4割減少

4月18日

公園すべて禁煙へ

横浜市

公園すべて禁煙へ

条例改正目指し、来春から

4月18日

67地点で上昇

港南・栄区公示地価

67地点で上昇

宅地最高値は大久保1丁目

4月11日

障害者診療「限界近い」

横浜市歯科保健医療センター

障害者診療「限界近い」

二次機関拡充求める声も

4月11日

住宅の脱炭素化へ本腰

横浜市

住宅の脱炭素化へ本腰

補助や新制度で普及後押し

4月4日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月11日0:00更新

  • 4月4日0:00更新

  • 3月28日0:00更新

港南区・栄区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月20日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook