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公開日:2025.07.10

精神医療センター
優良病院の大臣表彰
県内で唯一受賞

  • 記念の盾と小林所長

 港南区芹が谷にある県立精神医療センターがこのほど、「令和7年度 自治体立優良病院総務大臣表彰」を受けた。今年度は神奈川県内で唯一の受賞であり、精神疾患を持つコロナウイルス感染者への対応など地域医療への貢献度の高さが評価された。

 総務大臣表彰は経営の健全性や地域医療の確保において重要な役割を果たしている自治体立の病院を対象に贈られる。県内では過去に横浜市立市民病院(神奈川区)などが受賞している。

「地方独立行政法人 神奈川県立病院機構」が運営する同センターは2014年に設立されて以降、精神科の専門医療機関として地域のクリニックなどでの対応が難しい患者を中心に医療サービスを提供してきた。

 受賞に際して同センターの小林桜児所長は「とても嬉しい。スタッフの効率的な運営とさまざまな症状を持つ患者様の治療に取り組む医師たちのおかげ」と笑顔を見せつつ、施設職員への感謝を述べた。

緊急時の対応に重点

 同センターの特徴として、緊急時の精神的なケアが挙げられる。

 新型コロナウイルス流行時には精神疾患が重い感染者を積極的に受け入れ、2020年度からの約3年間で155人が治療を受けた。また、能登半島地震の時には災害派遣精神医療チームを現地へ。避難所で被災者のケアや、現地の精神科病院への支援に従事した。

 緊急時の対応に重点が置ける理由として、小林所長は「精神医療センターは37人の精神科医が所属し、人員的には恵まれた状況。そのため災害などの問題が発生した時にそちらにも人員を割ける」と話した。

 また、2020年度には思春期インターネット・ゲーム依存症専門外来、2023年度にレインボー外来(性的マイノリティーの依存症患者が対象)を開設。新規患者の確保に取り組む姿勢も評価された。

 今後については「引き続き『断らない病院』として地域医療への貢献に尽力したい」と小林所長は力強く展望を語った。

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