港南区・栄区 人物風土記
公開日:2025.09.11
50周年を迎える野庭サブセンター商店会の会長を務める
伊藤 環枝さん
港南区野庭町在勤 65歳
気付けば父の足跡の上
○…野庭団地内の小さな広場を囲うように8社が軒を連ねる同会。経営する「米のオオキ」は、商店会発足当初から残る唯一の店になった。本来の役割は、「野庭ショッピングセンターと共に、大規模団地の買い物需要を満たす」こと。だが、高齢化やコンビニの進出で、今では病院や薬局が目立つようになった。時代に合わせ変わる会に「何とか、ここまで頑張ってきた」が率直な感想だ。
○…実家は南区で祖父が大正時代に創業した米販売店。父が後を継ぎ、自身は3代目だ。大学卒業後に一般企業に就職。2年間働いた後、実家が上永谷のイトーヨーカドー内のアイスクリーム店経営に参入した際に、店長を引き受けた。「アルバイトやパートを回し、商売のイロハを学んだ」。これが原点だ。
○…5年間アイスクリーム店で勤めた後、娘の出産を機に都内へ移住。しかし、40歳に差し掛かる頃、父が亡くなり支店だった現在の店を任されることになった。「4姉妹の2番目だが、他にやる人がいなかったから」と引き受けた。それでも、アイスクリーム店時代に学んだ商売感覚は健在。同店はたばこの販売が売り上げの多くを占めていたため、客の銘柄や買いに来る時期を把握し、在庫の効率化に努めた。
○…会長就任は約10年前。初代は父。思い出すのは、夕食時の父の姿だ。「口を突くのは商店街の話。苦労も多かったと思う」。子ども心に「商店街は嫌だな」と感じた。それでも、気付けば会長に。「他になり手がいなかったから」と控えめだが、「父が頑張ってきたもの」という思いもある。「父の時代とは違う大変さもある。だが、50年まできた。まずは記念イベントを成功させたい」と話した。
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