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港南区・栄区 文化

公開日:2026.03.19

日野中央斉藤さん
亡父の「獅子」、栄区団体へ
本紙が両区「春日神社」つなぐ

  • 獅子舞道具を寄贈した斉藤さん(前列右から2人目)と雷音メンバーら

    獅子舞道具を寄贈した斉藤さん(前列右から2人目)と雷音メンバーら

  • 朝吉さんの墓前にメンバーらが報告=3月14日

    朝吉さんの墓前にメンバーらが報告=3月14日

  • 後年の朝吉さん=斉藤さん提供

    後年の朝吉さん=斉藤さん提供

 本紙記事がきっかけで、港南区日野中央と栄区小菅ヶ谷の「春日神社」がつながった--。

◇   ◇

 港南区日野中央在住の斉藤あい子さん(77歳)の父、寺田朝吉さんは日野中央の春日神社周辺で獅子舞を踊っていたが、1994年に亡き人となり道具一式は32年間自宅に眠ったままだった。

 2月26日号で本紙が取り上げたのは栄区小菅ヶ谷の春日神社に由来する新たな獅子舞保存会「雷音」(宮田宣也運営委員長)が誕生したという内容。記事を目にした斉藤さんは「私は興味がないし、捨てようと思っていたけど…、夫の勧めもあり二人で神社に行ってみた」と3月1日に雷音メンバーを探しに栄区の春日神社へ訪れた。

 そこで、境内を清掃中の庄司直也副委員長に遭遇し、亡父の形見である獅子舞道具一式を同団体に託すことにした。

 「こんな夢みたいな話が起こるんだ。新たな獅子舞保存会を誕生させ『春日神社』という共通項で貴重な道具を譲り受けることができた」と驚いた様子の庄司さん。

消防職員から鳶へ

 あい子さんの父、朝吉さんは1906(明治39)年生まれ。横浜市の消防職員として55歳まで務め、その後は一級建築士の資格を取得し、鳶職についた。あい子さんは「正月やお祭りの時など自宅周辺で父が獅子舞を踊っていた」と記憶する。「若い衆にご飯を食べさせたりして、母親が大変そうだった」とも。朝吉さんが亡くなった後、獅子頭や桶太鼓、締太鼓、バチなど道具一式は使われず保管されたままだった。この桶太鼓には「大正5年正月 世話人 寺田仁助」と記載があり、あい子さんの祖父・仁助さんも活動していたことが推測できる。

「父も喜んでいる」

 3月14日、港南区の春日神社で「獅子舞清祓の儀」が松本正昭宮司の下で執り行われた。あい子さんと雷音メンバー9人が参列。獅子頭を使った奉納演舞が境内で披露された。「私も久しぶりに獅子舞を見られて嬉しい」と松本宮司。演舞終了後、1Km程離れた安養寺へ行き朝吉さん、仁助さんの眠る墓前に報告。宮田宣也委員長は「一度途絶えた歴史が再び繋がったのは神様の導き。この伝統を次世代に繋いでいきたい」とし、あい子さんは「父も喜んでいると思う」と微笑んだ。

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