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公開日:2012.04.19

掃部山公園台座と水泉
「歴史的建造物」に認定
震災、戦災乗り越える

  • 認定を受けた水泉(右上)と台座(左)

 掃部山公園(西区紅葉ヶ丘)内の井伊直弼像台座と水泉がこのほど、西区で6件目となる「横浜市認定歴史的建造物」の認定を受けた。「開港以来の横浜の歴史を体現する歴史的資産」としての価値が高く評価された。



 横浜市認定歴史的建造物は、建築物や土木遺構といった歴史的資産をまちづくりの資源として保存、活用しようと、横浜市が1988(昭和63)年度に定めた「歴史を生かしたまちづくり要綱」に基づき認定されているもの。認定を受けると保全改修や維持管理のための費用助成を受けることができる。西区では「二代目横浜駅基礎等遺構」(高島)などに続いて6件目、市内全域で82件目となる。



 掃部山公園の井伊直弼像台座は、横浜開港50周年にあたる1909(明治42)年、旧彦根藩の有志により建設された。また水泉はこの時、井伊直弼の子息、直安によって寄贈された。



 特に台座は明治を代表する建築家で、赤レンガ倉庫や横浜正金銀行本店本館(神奈川県立歴史博物館)などを手がけたことでも知られる妻木頼黄が設計。今回の認定にあたり「規模、造型の両面でわが国明治期の彫像台座を代表する作品の一つ」と評価された。



 井伊直弼像は関東大震災に被災、第2次世界大戦時には金属供出のため銅像が撤去されるなど(昭和29年に再建)、数奇な運命をたどり、横浜の歴史の流れと様々に関わってきた。



 西区では2年後の平成26年に区制70周年、掃部山公園開園100周年の節目を迎えることから、市では「今回の認定を機に公園の魅力をより高める整備をしていく」としている。

 

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